【2~3面】 ************************************************** # 特集 まちの身近な相談相手  民生委員 児童委員 ************************************************** 「民生委員さん」ってよく聞くけれど、どんな人?何をしている人?と思われる方もいるのではないでしょうか。 今月は制度創設100年目を迎えた民生委員・児童委員についてご紹介します。 ■問合せ先 高齢者・地域福祉課 電話435-1063 -------------------------------------------------- # 民生委員・児童委員とは? -------------------------------------------------- 民生委員は、地域住民の立場に立って相談に応じ、地域福祉の身近な相談相手として地域を見守り、行政機関をはじめ、必要な支援へのつなぎ役を担うボランティアです。 全ての民生委員は児童委員も兼ねており、地域の子供たちが元気に安心して暮らせるように、子供たちを見守り、子育て中の家庭や妊産婦の心配ごとなどの相談、支援等を行っています。また、児童福祉に関係する機関との連絡・調整などを専門に担当する主任児童委員もいます。 -------------------------------------------------- # 民生委員・児童委員はどのように選ばれるの? -------------------------------------------------- 民生委員・児童委員は、市が設置する各地区の民生委員推薦会で75歳未満の地域住民の中から選ばれ、厚生労働大臣から委嘱されます。非常勤の特別職の公務員として無報酬(交通費、通信費などの活動費は除く)で活動しています。 任期は3年ですが、再任されることもあります。3年ごとの12月1日に全国一斉に改選が行われます(前回は平成28年12月1日に一斉改選)。 -------------------------------------------------- # 民生委員・児童委員の活動内容 -------------------------------------------------- 住民の福祉の増進 子供たちの登下校の見守りなど積極的なボランティア活動を通し、地域福祉の増進に取り組みます。 地域の実情把握 1人暮らしの高齢者等の見守りや訪問活動を通じて、福祉サービスを必要とする方の生活状態を適宜把握します。 相談支援活動 援助を必要とする方に対して、自立した日常生活を営むことができるよう親身になって相談に乗り、適切なサービスを受けられるために支援します。 情報提供 子育て支援など、社会福祉の制度やサービスを適切に利用できるように必要な情報を相談者に提供します。 関係行政機関への協力 市が行う調査や行事、制度の周知などに協力し、市民と行政機関のつなぎ役を担います。 -------------------------------------------------- # 民生委員制度創設100周年 -------------------------------------------------- (写真)市長特別感謝状贈呈の様子 平成29年5月26日(金曜日)、市民会館小ホールで、制度創設100周年を記念して民生委員・児童委員大会が行われました。 式典では、永年勤続30年以上の現職の民生委員・児童委員の中から、地域福祉の増進に尽力した9人の方に市長特別感謝状が贈られました。 (イラスト)100周年シンボルマーク 民生委員制度は大正6年(1917年)に岡山県で創設された「済世顧問制度」が始まりです。今年で制度創設100周年を迎えました。 -------------------------------------------------- # 和歌山市の現状 -------------------------------------------------- 平成29年7月現在、718人の民生委員・児童委員がさまざまな地域福祉活動に取り組んでいます。 区域ごとに民生委員・児童委員協議会の設置が定められており、41地区(雑賀崎・田野で1地区)の民生委員・児童委員協議会(地区民児協)を組織しています。各協議会では毎月開かれる定例会議を中心に各委員が活動に関わる意見交換や研修を行い、活動を行う上で必要な知識や技術を習得しています。 -------------------------------------------------- # ますます広がる委員の役割 -------------------------------------------------- 近年、少子高齢化や核家族化の進行、近所づきあいの希薄化など、地域社会を取り巻く環境は急速に変化しており、地域住民が抱える悩みや問題は多様化、複雑化しています。そうした中、民生委員・児童委員への期待は社会福祉分野にとどまらず、生活全般に渡るなど、さまざまな分野で大きくなってきています。 また、災害などの緊急時を考えると、地域の事情に詳しい民生委員・児童委員の存在意義は大変大きいといえます。 -------------------------------------------------- # どんな相談ができるの? -------------------------------------------------- ■一人暮らしで、近くに相談できる相手がいなくて心細い ■子育てについて悩んでいるが相談できる相手がいない ■生活が苦しく、どうしていいかわからない  など 暮らしに関すること、困ったこと、悩み事などお気軽にご相談ください。 民生委員・児童委員には守秘義務が課せられており、相談内容や個人の秘密は守られます。 -------------------------------------------------- # 民生委員・児童委員さんに相談したいのですが -------------------------------------------------- お住まいの地域の民生委員・児童委員の連絡先がわからない場合は、次までお問い合わせください。 ■問合せ先 和歌山市高齢者・地域福祉課  電話435-1063 和歌山市社会福祉協議会 地域福祉推進室  電話431-5566 ( 全国民生委員児童委員連合会スローガン) 支えあう 住みよい社会 地域から -------------------------------------------------- # -民生委員・児童委員の声- -------------------------------------------------- (写真) 和歌山市民生委員・児童委員協議会会長 西脇地区民生委員・児童委員協議会会長 西本 雉紗子さん 民生委員・児童委員として、地域の見守りを続けて31年目になります。長年務めていることもあり、たくさんのご家庭のさまざまな悩みや問題の相談に関わってきました。 年月とともに、まちや人々を取り巻く環境も変わってきました。私が住む地域も人口が減り、かつての活気がなくなり、ご近所同士の声掛けや助け合いの光景も減ってきているように感じます。 そんな中、委員へ寄せられる相談内容は福祉に関することだけでなく、生活全般の悩みに広がってきました。色々なことを相談される分、やりがいも感じています。 最近も、ある事情で生活に困窮されていた世帯のサポートに関わりました。無事、就職先が見つかり経済的に自立され、感謝の言葉を頂いた時は本当にうれしかったです。 100周年という節目を迎え、これからも地域の方々に必要とされる制度として、あとに続く方には ぜひ、人との関り方、話し方や接し方を学び、誰もが相談しやすい、みんなに信頼される委員になってほしいと思います。 みなさん、家庭や地域で困ったことや悩んだときは我々民生委員・児童委員に気軽に相談してくださいね。 (写真) 小倉地区民生委員・児童委員協議会 主任児童委員 景山 真里さん 昨年12月の一斉改選で民生委員・児童委員に初めて委嘱され、現在、児童福祉の活動を中心に行う主任児童委員を務めています。委員を引き受ける前からPTA活動を行っており、当時の委員の方々と行事に携わった経験や、就任当初に毎月研修会を開いて頂いたこともあり、あまり戸惑うことなく委員活動に取り組めています。 今は主に朝夕、学校の校門前での子供たちへの挨拶運動や、老人会・自治会などの各種団体が子供たちのために開催する土曜教室のお手伝いを行っています。委員になったことで、保護者の立場だけでなく、今まで以上に地域の子供たちと関われるようになったことがよかったです。 どこまで実現できるか分かりませんが、今後取り組んでみたい事がたくさんあります。子育てや家庭の事情等で困っている子供たちやそのご家族の力になりたいですね。 現代の社会情勢を反映しているのか、「地域の子供たちに挨拶したり、声をかけるのをためらう」「困っていそうな子供がいても、どう声をかけたらいいのか、不審者扱いされないか悩む」というような声を最近よく聞きます。もっとまち全体で大人が積極的に子供たちに関われる地域づくりが必要だと感じています。