【2~5面】 ************************************************** 大切な人のためにも 自分をもっと大切に 〜特集 毎年受けよう「和歌山市国民健康保険 特定健診」〜 ************************************************** 忙しい日々に追われ、いつも後回しになる自分への気づかい。体の大切さは分かっていても、ついついおろそかになりがちですよね。 5月中旬に、国民健康保険加入の40〜74才の方(4月1日現在)に、特定健康診査受診券をお送りしています。周りにいる大切な人のためにも、これを機に自分の健康状態を把握してみませんか? ■問合せ先 国保年金課 電話番号435-1215 ------------------------------------------------------------------------ # 死因の上位を占める生活習慣病 ------------------------------------------------------------------------ 日本人の1年間の全死亡者のうち、約半数以上が3大生活習慣病(がん・心臓病・脳卒中)で亡くなっています。 生活習慣病は、食事や飲酒、喫煙などの生活習慣が原因となり引き起こされますが、生活習慣を改善すれば、発症や進行を防ぐことができます。 がん:28.5% 心臓病:15.1% 肺炎:9.1% 脳卒中:8.4% 老衰:7.1% その他:31.8% 出典:平成28年人口動態統計(厚生労働省) ----------------------------- # 依然として低い特定健診受診率 ----------------------------- 多くの方が生活習慣病で亡くなっているにもかかわらず、特定健診の受診率は低く、平成28年度の受診率は33.8%(全国36.6%)と全国平均を下回っています。市国保加入者のうち、10人に3人程度しか受診していないのが現状です。 ----------------------------------------- # みんなで元気!健康寿命延伸へ ----------------------------------------- 介護を受けたり病気で寝たきりになったりせずに心身ともに健康に生活できる期間を「健康寿命」といいます。 本市の健康寿命は男性78.3歳、女性82.7歳で、平均寿命は男性79.8歳、女性86.2歳となっています。平均寿命と健康寿命の差は、男性で1.5年、女性で3.5年です。早く病気を見つけ、早く治療を始めることが健康寿命を延ばすことにつながります。 平均寿命:平成27年市区町村別生命表(厚生労働省) 健康寿命:日常生活動作が自立している期間の平均(平成27年) ----------------------------------------- # インタビュー 結果を恐れないでぜひ受けてください 和歌山市保健所 永井尚子 所長 ----------------------------------------- 特定健診を受けないことは、自分の体の状態を知る機会を失うことであり、もったいないことです。忙しい、今は健康だからと言わず、また結果を恐れないでぜひ特定健診を受けてほしいと思います。死因のトップに挙げられるがんも今は早期に発見・治療することで治ることが多い病気です。市では特定健診の他にも、各種がん検診の制度もありますので、これらをうまく活用し、健康意識を高めていってほしいものです。 また、生活習慣病の予防のためには、バランスの良い食事・適度な運動・禁煙が非常に重要です。和歌山市民の方は野菜の摂取量や運動量が少ないという調査結果もありますので、毎日の食事に野菜料理を1〜2品追加したり、普段の生活の中で歩く機会を作るように意識しましょう。タバコを吸う方は自分のため、周りの人のため(受動喫煙)にも禁煙に取り組まれることをおすすめします。 ----------------------------------------- # 特定健診 検査項目一覧 ----------------------------------------- 検査内容 診察、心電図、尿検査、血圧測定、身体計測、血液検査 血圧 高血圧症の可能性を検査 貧血 貧血の可能性を検査 身体計測 メタボリックシンドロームの可能性を検査 血糖 糖尿病の可能性を検査 心電図 心臓病の可能性を検査 肝機能 肝臓病の可能性を検査 腎機能 腎臓病の可能性を検査 脂質 脂質異常症の可能性を検査 尿検査 糖尿病と腎臓病の可能性を検査 受けずに放置していると これらの病気を発症する可能性が… 糖尿病 肝臓病 高血圧症 脂質異常症 腎臓病 心臓病 脳卒中 -------------------------------------------------- # 自己負担無料! 特定健診受診の流れ -------------------------------------------------- 1 医療機関へ申込み 受診券(5月中旬送付)に同封の医療機関一覧を確認し、医療機関へ申し込んでください。 2 受診する 医療機関へ保険証と受診券を持って、特定健診を受診。 3 健診結果を受け取る 結果は受診された医療機関よりお渡しします。 生活習慣の見直しが必要な方は… ↓ 特定保健指導 生活習慣改善のためのサポートを受けます。 【1】特定保健指導利用券が届く 【2】特定保健指導を予約 【3】特定保健指導を受ける 【4】計画を実行する 【5】効果を確認 -------------------------------------------------- # 医療機関以外でも受診できます!日曜日も実施! 集団健診 -------------------------------------------------- 日時・場所 【A】8月9日(木曜日) 成人病センター 8時30分〜11時 【B】9月9日(日曜日) 河北コミュニティセンター 9時〜11時30分 対象:和歌山市国民健康保険加入の40〜74歳(特定健康診査受診券が必要です) 定員:100人(抽選) ※希望者にがん検診を同時実施します。 申込 【A】7月19日(木曜日)まで 【B】8月17日(金曜日)までに 国保年金課(電話番号435-1215)へ電話し、受診券番号をお伝えください。 ※今年度は集団健診を計9回実施します。 今後の日時や場所は随時市報わかやま等でおしらせします。 -------------------------------------------------- # 特定健診を受診してみていかがでしたか -------------------------------------------------- 特定健診を受診された2組の市民の方にお話を伺いました。 共通して言えることは 「定期的な健診が病気を未然にふせぐことにつながる」ということ。 毎日を活動的に過ごすことの土台には、いずれも自分の健康に留意した生活がありました。 ●受けないのはもったいない 森脇 末子さん(67歳) 毎年かかさず特定健診を受診しています。特定健診の結果、運動教室や栄養教室など特定保健指導を受けました。普段から水泳を行うなど運動の習慣がありましたが、ウォーキングも始め、栄養教室で学んだ料理を家でつくるなど食事面にも気を配りました。 また毎朝、体重などをメモする「健康ダイアリー」に記録をすることが日課です。その結果、体重とBMIの数値が大きく減少しました。これからも特定健診を毎年受診し、健康管理に気をつけたいと思います。 健康ダイアリー メタボリックシンドローム予防・解消のためにはどうすればよいのか、毎日記録をすることで自分の生活を客観視できます。目標や計画の立て方から、運動・食事面についての実践的なアドバイスまで丁寧に説明しています。 ●病気を防ぐためにも、ぜひ受けて欲しい 巽 照明さん(74歳)・麗子さん(70歳) 私たち夫婦も、健康のために毎年、特定健診を受診しています。特定健診の結果、赤血球中のヘモグロビンが糖と結合している割合を示すHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)値が、高いことが判明し、糖尿病の予備群であることが分かりました。 その後、糖尿病重症化予防教室に参加して、栄養面等の健康管理を学びました。それからは、間食や炭水化物を控えるなど、食事面での健康管理を意識した生活を心掛け、HbA1c値を正常値に戻すことができました。 栄養面での健康管理 食事バランスチェック表を使って、食生活を自己管理できます。 自分の一日の食事量やバランスを把握し、良い食生活の継続をサポートします。 -------------------------------------------------- # 和歌山市のがん検診 -------------------------------------------------- 市では職場などで検診を受ける機会のない市民の方を対象にがん検診を実施しています。 個別・集団検診のいずれかを年度内に1回受診することができます(胃がん・子宮頸(けい)がん・乳がんは2年に1回)。 検診項目・対象者 大腸がん 40歳以上の市民 肺がん 40歳以上の市民 胃がん 50歳以上の偶数年齢の市民※ 子宮頚がん 20歳以上の偶数年齢の女性※ 乳がん 40歳以上の偶数年齢の女性※ ※前年度未受診の奇数年齢の方も可 ●お得に受けよう がん検診は健康保険が適用されません。全額実費負担となると、費用が1万円を超える検査もあります。市が実施するがん検診は、その費用の一部を市が負担しており、お得に受けることができる制度です。 自己負担金=250円〜3,000円 ※検診の種類・年齢等により金額は異なります。 ※自己負担金が無料になる制度(条件あり)があります。 ●どうやって受ければいいの? 個別検診(医療機関で受診) (1)医療機関を選ぶ ※受診可能な医療機関は市ホームページ(1001559)をご覧ください。 (2)医療機関に直接電話等で予約 ※申込時に、必ず和歌山市の制度で、〇〇がん検診を受けたい」とお伝えください。 (3)検診・受診 検診結果は受診機関に直接尋ねてください。 集団検診(検診車で受診) (1)保健所に申し込み (2)保健所から案内等を自宅に送付 (3)検診・受診 検診結果は約3週間後に保健所から郵送します。 ※集団検診の日程などの詳細は随時、市報わかやまに掲載します(今月は16ページに掲載)。 ○成人ピロリ菌検査 胃がんの約8割はピロリ菌の長期的な感染が原因のため、ピロリ菌の除菌が胃がんの発症リスクを大幅に減らすことにつながります。市では胃がん検診の対象とならない40歳代の胃がん予防対策として、成人ピロリ菌検査を実施しています。 成人ピロリ菌検査の対象者には5月下旬に通知(受診券入り)を送付しています。 がん検診・成人ピロリ菌検査について、詳しくは地域保健課 電話番号488-5121までお問い合わせください。 -------------------------------------------------- # 国民健康保険以外の健康保険に加入されている方へ -------------------------------------------------- 75歳以上の方(65歳以上で一定の障がいのある方を含む)が対象の後期高齢者医療制度や、その他の医療保険(お勤め先の健康保険組合や全国健康保険協会など)に加入されている方は、加入先の各医療保険へお問い合わせください。 -------------------------------------------------- # 大切な人のためにも -------------------------------------------------- 今回の特集で取り上げた各種健診(検診)。いずれも早期発見・早期治療ができれば、治療にかかる時間も費用も抑えられます。 受け取った受診券をそのままにしていませんか。自分自身のためにも、大切な人のためにも、健診(検診)を受け、安心して暮らしたいですね。