【2~3面】 ************************************************** # 特集 地域で育む健康長寿 ************************************************** 健康でいきいきと過ごすため、運動や仲間づくりが大事と分かっていても、始めの一歩がなかなか重いもの。 今回は、「地域で育む 健康長寿」をテーマに、その秘訣を紹介します。 健康長寿には「規則正しい生活」「バランスの良い食事」「運動習慣」が大切だと言われています。 でも現実には、わかっているけどなかなかできない、自分ひとりでは長続きしない、という人も多いのではないでしょうか。そんなとき、地域の活動に目を向けてみませんか。 ラジオ体操や清掃活動、花見や忘年会などの行事や親交の場がたくさんあります。これらに参加することで運動の習慣や仲間ができ、健康的な日々の生活に繋がるかもしれません。 今年は、「ねんりんピック紀の国わかやま2019」が開かれ、和歌山市でも11月9日から12日まで卓球、テニス、ゲートボール、水泳の各種目が行われます。 生涯にわたって健康を維持し、いきいきと生活するため、地域ぐるみの活動に目を向け、楽しく健康的な生活習慣の定着に取り組んでみませんか。 -------------------------------------------------- # キーワードは健康寿命 -------------------------------------------------- 健康寿命とは、介護を受けたり寝たきりになったりせずに健康な状態で生活することができる期間を指します。 本市の健康寿命は、男性が78.3歳、女性が82.6歳となっており、全国や県の平均より低くなっています(表(1)参照)。 健康寿命を短くする主な要因としては、脳卒中、認知症、高齢による衰弱などがありますが、それらを運動で予防することが可能です。 健康寿命を延ばすために、まずは健康について意識することが大事です。 本市では、健康づくりに取り組んでいる人の割合が増加しており、関心の高さがうかがえます(グラフ(2)参照)。地域での活動などに関心をもち、生きがいを見つけるきっかけにしてみましょう。 次のページでは、健康長寿を目指すための様々な取り組みを紹介します。 (1)健康寿命 和歌山市 男:78.3歳 女:82.6歳 和歌山県 男:78.4歳 女:82.9歳 全国 男:79.5歳 女:83.8歳 健康寿命「日常生活動作が自立している期間の平均」(平成28年) (2)健康づくりに取り組んでいる人の割合 「市政世論調査」より -------------------------------------------------- # 仲間と一緒に健康づくり -------------------------------------------------- ~中之島地区~紀和駅前公園清掃活動 ~加太地区~ラジオ体操参加者15,000人達成記念 国保運動教室 ■問合せ先 国保年金課 電話番号435-1215 メタボリックシンドローム及び生活習慣病を予防するために、運動の知識や技術を学び、健康の保持増進を図る。 WAKAYAMAつれもて健康体操 ■問合せ先 地域包括支援課 電話番号435-1197 週1回以上、継続して体操したいと考えているグループ(5人以上)に対し、リハビリ専門職を約1か月派遣し、健康講座・体力測定などを実施。 市民ボランティア養成講座 ■問合せ先 地域包括支援課 電話番号435-1197 介護予防のための運動プログラム(シニアエクササイズ)を学び、介護予防ボランティアリーダーを養成する。 自主活動移行教室 ■問合せ先 地域包括支援課 電話番号435-1197 デイサービスセンターや接骨院(整骨院)などで筋力トレーニング等を行い、教室終了後も自主的に運動を続けることを目的とした教室。 ※利用者負担あり ▼自治会の加入について 自治会では多くの行事を開催しています。行事への参加を通して仲間づくり、健康づくりをしませんか? 加入については、お住まいの地域の自治会長にお尋ねください。自治会長がわからない場合はお近くの支所・連絡所まで。 -------------------------------------------------- # みんなの力で健康に -------------------------------------------------- 平成29年度「みんなで実践!健康づくり運動ポイント事業」優秀自治会のお祝い状授与式 H30年11月26日(月曜日) この事業は、運動と社会参加により、楽しく運動習慣の定着を図り、地域コミュニティに密着した健康づくりを推進する県の事業です。自治会参加型年間ランキングで県内上位に入賞した本市の3自治会に、お祝い状を授与しました。 加太地区北丁自治会 会長 藤井 保夫(ふじい やすお)さん(右) 副会長 佐地 一豊(さぢ かずとよ)さん(左) -------------------------------------------------- # 一人ひとりの力が目標達成のカギ -------------------------------------------------- 加太地区北丁自治会では、「一人ひとりの力で目標を達成している」という意識を引き出すための工夫をしています。 参加者の励みになるよう、ラジオ体操やウォ-キングなどの記録管理表を作成し、新聞などに掲載している健康関連の記事を皆さんに配布しています。 また、参加者の歩数合計を距離に換算して、日本一周徒歩マラソンの旅を楽しみながらしています。「今月はここまで行った。次回はあそこまでいけるかな?」というように、歩数が少ない人でも、全体の力になっていることを実感してもらえるように考案しました。 この旅は、都道府県巡りや温泉巡りなどあり、現在、第7弾目となる一級河川渡りを進行しています。 運動などを継続させるには、いかに楽しむかが一番大事です。ウォ-キングを通じて、すれ違う人同士が挨拶をする町になるよう、これからも頑張っていきます。 新太田自治会 会長 刀祢 穐夫(とね あきお)さん -------------------------------------------------- # 地域行事で仲間と健康の両方を手に入れる -------------------------------------------------- 新太田自治会では、週6日のラジオ体操や清掃活動などを継続的に行っています。これらの活動に加え、「みんなで実践!健康づくり運動ポイント事業」ができてから、自治会の皆さんでウォーキングに取り組むようになり、1日8000歩を目指して積極的に歩くようになりました。その結果、 ウォーキングや自治会の活動についてもらえるポイントの累計が98となり、事業に参加した県内36自治会のなかで1位(平成29年度)になりました。 健康のために運動が大事と分かっていても、一人ではなかなか続きません。自治会などのつながりを通じて、仲間をつくることが大事です。運動だけでなく、カラオケや食事会などの地域のイベントに参加することで、仲間と健康の両方を手に入れることができます。「歩くのは難しいけど、体操ならできる」など、自分にできることを無理なく続けていくことが大事だと考えています。 中之島地区北ノ丁1丁目自治会 副会長 岩尾 雅子(いわお まさこ)さん -------------------------------------------------- # まちを明るくするにはまず自分が元気に -------------------------------------------------- まちを明るくしようと思えば、まず自分自身が元気であることが一番大切です。そんな思いから、まずは地元中之島地区から健康づくりの輪を広げていこうと考え、友人達と学んだ「わかやまシニアエクササイズ運動」を地域社会福祉協議会の協力の下、地区内の高齢者福祉施設で実施しました。 少しずつ健康づくりに意識が高まってきた頃に、新たなチャレンジとして「みんなで実践!健康づくり運動ポイント事業」に個人登録し、自治会の皆さんにも登録を呼びかけました。運動ポイントの評価が、運動意欲に一層拍車をかけ、楽しさや仲間で頑張る喜びも得ることができたと感じています。現在は、単位自治会として登録し活動しています。 毎日少しずつ運動を続けることが、自分の健康のためでもあり、周りの人のためにも大事だと考えます。高齢化社会の中、一人ひとりが意識を持ってできる範囲でゆっくりと運動の習慣を身につけ、元気な明るい生活を過ごしましょう。