【2~3面】 ************************************************** # 特集 ************************************************** -------------------------------------------------- # 殺処分ゼロを目指して 和歌山市動物愛護管理センター オープン -------------------------------------------------- ■問合せ先 動物愛護管理センター 電話番号488-2032 10月15日(火曜日)、県内で初めて市町村営の「動物愛護管理センター」(松江東3丁目2番63・旧西保健センター跡地)がオープンしました。 目標は犬猫の殺処分ゼロと愛護思想の普及。 今回は、目標を達成するために必要なことや、センターでの新たな取組を紹介します。 皆様の寄附に支えられて センターを新設するにあたり、犬猫の不妊去勢手術などをを行う設備費用の一部をGCF(ガバメント・クラウド・ファンディング)で寄附を募ったところ、1,800万円の目標額に対し、全国各地の延べ1,489人の方から、目標額を大幅に超える2,800万円もの寄附をいただきました。 集まった寄附金は、不妊去勢手術や簡易な治療のための設備・薬品などに使用しました。 なお、ご寄附いただいた方の名前を記載した「寄附者銘板」を作成し、センター内に掲示しています。ご寄附をいただき、ありがとうございました。 皆様のご協力により整備した設備を活用し、保護した犬猫や野良猫への不妊去勢手術を実施することで、野良猫の繁殖抑制や、保護した新しい飼い主への譲渡促進につなげていきます。 殺処分数は減少傾向 でもゼロではない 平成30年度、本市での犬猫の殺処分数は、犬が42匹、猫は197匹――。 保護数の減少や譲渡数の増加により、殺処分数は10年前に比べて、犬は4分の1以下、猫は2分の1以下に減少していますが、未だ多くの犬や猫がやむを得ず殺処分されているのが現状です。殺処分ゼロという願いをかなえるためには、さらなる譲渡数の増加や野良猫の繁殖抑制、飼い主の意識改革など、総合的な取組が必要です。 新センターでは、殺処分ゼロと動物愛護思想の普及のため、新しい取組を始めます。 -------------------------------------------------- # 犬猫の殺処分ゼロを目指して、センターでの新しい取組 -------------------------------------------------- 動物愛護管理センターの3つのコンセプト「命の大切さを伝える施設」「人と動物との正しい関わり方を学ぶ施設」「動物にやさしい施設」のもと、センターで新たに始まる取組を紹介します。 命の大切さを伝える 譲渡講習会・譲渡会の開催数を増やします 保護した犬猫の譲渡講習会・譲渡会の回数を年間12回→24回に増加。 11月日程 ●日時/11月7日(木曜日)・23日(土曜日) 各日14時〜 ●場所/動物愛護管理センター(松江東3丁目2番63) ※以降の開催日は、決まり次第、生活保健課SNS(QRコードはページ下部に記載)などでお知らせします。 人と動物との正しい関わり方を学ぶ 動物愛護教室などを実施します 小学生をはじめ、幅広い世代に対して動物愛護教室や飼い方教室を開催。動物愛護思想の普及を目指します。また、小学校への出張教室「わうくらす」も継続して行います。 動物にやさしい 保護した犬猫の簡易な治療と不妊去勢手術ができるようになりました 保護した犬猫や野良猫に不妊去勢手術を行うことで、野良猫の繁殖抑制をするだけでなく、保護した犬猫の譲渡促進をはかります。 ドッグランで健康維持をはかります 施設内のドッグランで、保護した犬の運動や訓練を行い、健康を維持して譲渡されやすくします。 収容可能数を増やします 従来は、犬が18匹、猫が12匹の収容でしたが、センターが新設されたことにより、犬は40匹、猫は50匹の収容が可能に。 -------------------------------------------------- # ペットを飼うということ〜不幸な動物を増やさないために〜 -------------------------------------------------- 譲渡数が増えても、飼い主から施設に引き渡される犬猫の数が減らなければ処分頭数は減りません。 ペットを飼うということは、その動物の命を預かるということです。「かわいいから」と一時の感情で決めず、一生面倒を見ることができるか、じっくりと考えた上で判断しましょう。あとから「状況が変わった」といって手放すことはできません。 不幸な動物を増やさないため、「飼わない」「今は飼えない」と判断するのも動物への愛情です。ペットを飼うときは、一生をともに生きる覚悟を決めましょう。 譲渡会や迷子動物情報を発信中! 生活保健課公式SNS ツイッター https://twitter.com/w_seikatuhoken フェイスブック https://www.facebook.com/wakayamacity.seikatsuhoken -------------------------------------------------- # interview -------------------------------------------------- 「人と動物が共生できる社会に」 生活保健課 動物保健班 渡邊 喬 獣医師 最近は、保護をした犬猫を新たな飼い主へ譲渡するボランティアの方々の力もあり、殺処分数は減っていますが、いまだゼロではありません。実際、新センターには、動物の殺処分のための機械があって、今も稼働しています。私たちは、この機械を使わなければならないとき、毎回言葉にできないほど辛く、悲しさと殺処分される動物への申し訳なさでいっぱいになります。 殺処分をゼロにするためには、人が動物のことを正しく理解し、本当の愛情をもって接することが必要だと思っています。 新センターは、人と保護をした犬猫をつなぐ場であると同時に、愛護教室や飼い方教室などで、動物に対する正しい知識と動物愛護思想を発信する場にしたいと考えています。 殺処分機が稼働することのない未来へ。さらに人と動物が共生できる社会の実現へ。それが私たちの目標です。