標準活性汚泥法

 

ページ番号1033952  更新日 令和3年3月29日 印刷 

現在、わが国の下水処理場では、処理効率の高い標準活性汚泥法が多く用いられており、本市の3処理場も標準活性汚泥法を採用しています。
それでは、標準活性汚泥法の下水処理場には、どのような施設があり、どのような経路を経て下水がきれいになるのかなどを順を追って紹介します。

イラスト:標準活性汚泥法

最初沈殿池

下水処理場に到着した下水は、この池の中をゆっくりと静かに流れ、その間に、沈殿しやすい汚い物質を沈殿させます。この沈殿したものを沈殿汚泥といい、この汚泥は、汚泥かき寄せ機などで静かに集め、汚泥処理施設に送ります。また、沈殿汚泥を取り除いた下水は、反応タンクに送ります。

反応タンク

このタンクでは、最初沈殿池から流れてきた下水に、空気を送り込み、エアレーション(水槽にエアストーンを入れ、空気をブクブクさせるような状態に似ています。)により好気性微生物を繁殖させます。繁殖した好気性微生物は、下水中の有機物(水を汚している物質)を利用して凝集性のあるフロック(細かい綿のようなもの)を作ります。これが活性汚泥と呼ばれるものです。このフロックは、ますます下水中の有機物を吸着して分解していきます。それは、微生物が空気中の酸素を得て活発に活動し、下水中の有機物を食べて太り、大きな集団(フロック)になるようなイメージです。このタンクを6~8時間程度かけて通過させた下水は、最終沈殿池に送ります。

最終沈殿池

反応タンクから流れてきた下水は、この池の中をゆっくりと流れます。この間に、反応タンクで大きなフロックとなった活性汚泥を沈殿させます。この活性汚泥を取り除き、汚れを90%以上なくしたきれいな水(上澄水といいます。)は、消毒設備に送ります。また、沈殿させた活性汚泥は、汚泥かき寄せ機などで静かに集め、その一部は、再び反応タンクで活躍してもらうため、反応タンクに返送汚泥として返送します。残りの活性汚泥は、余剰汚泥として汚泥処理施設に送ります。

消毒設備

 この設備には、消毒に使われる塩素注入装置(消毒剤としては、次亜塩素酸ナトリウム溶液、液化塩素などが使用されています。)と接触タンクと呼ばれる池があり、最終沈殿池から流れてきた上澄水に消毒剤を接触させて消毒します。この消毒した水を処理水といい、公共用水域に放流して自然に戻します。

汚泥処理施設

 下水処理場には、大きく分けて、下水をきれいな水に処理する水処理施設と下水をきれいにする過程で下水中から取り除いた、水を汚していた物質(汚泥)を処理する汚泥処理施設とがあります。なかには、水処理施設だけとか、汚泥処理施設だけの下水処理場も少しあります。

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