出火の恐れ!低圧進相コンデンサ
令和4年も低圧進相コンデンサによる火災が発生しました
毎年のように繰り返される古い低圧進相コンデンサからの出火。多くは小規模のまち工場や店舗などの配電盤に設置されたものです。
低圧進相コンデンサの火災にご注意ください!
低圧進相コンデンサから出火する火災は、例年6月から8月にかけて多く発生しています。
この季節は、梅雨による湿度の上昇や気温の上昇などによって、低圧進相コンデンサの絶縁劣化が進み、火災が多く発生していると推測されます。
こちら(下写真)の低圧進相コンデンサ。
蓋が外れかけて、鉄枠が外側に膨らんでいます。
付近には中の絶縁油がたれています。
この火災では、低圧進相コンデンサだけが燃えてしまいましたが、場合によっては、これが発生源となり、他の部分へ燃え広がって、建物に火が移ってしまうと、エライことです。
低圧進相コンデンサとは??
低圧進相コンデンサは、一時的に電気を貯めておく電池のような機能をもっており、電力の無駄を省くためにも使用されています。
比較的小規模な製材所、鉄工所、メリヤス工場等の町工場や店舗で使用されています。(3相200ボルト(動力用:業務用冷蔵庫やモータ等)の電源を使用しているところ)
(注)一般家庭は単相100ボルト・単相200ボルトを使用
夏場に多く発生中 低圧進相コンデンサ火災
和歌山市では、過去16年間(平成19年~令和4年4月現在)で低圧進相コンデンサが原因と考えられる火災が13件発生しています。
火災が発生した月を見てみると、6月から8月にかけて多く発生しています。
長年使用している低圧進相コンデンサは、ご注意を!
これらの火災で銘板が確認できたものは全て昭和50年(1975年)以前に製造されていました。
昭和50年(1975年)以前に製造された低圧進相コンデンサには“保安装置”が内蔵されていません。
長期間使用したことによる絶縁劣化で「パンク」に至り、場合によっては火災になる可能性があります。
早めに使用を停止して、交換したり、点検するなどしてください。
低圧進相コンデンサの点検ポイント
- 製造年は昭和50年(1975年)以降ですか?
- ケースは異常に膨れていませんか?
- 油漏れはしていませんか?
- 湿気や水滴がかかっていませんか?
- 異臭はしていませんか?
(注)これらの1つでも当てはまる場合は、今すぐ業者に点検してもらってください。
低圧進相コンデンサからの火災を防ぐためには
- 特に昭和50年以前の古い低圧進相コンデンサは、保安装置内蔵の新しい物に交換する。
- 機器を使用しないときは、メインブレーカーを切り、低圧進相コンデンサに電圧がかからないようにする。
- 定期的な点検をする。
- 低圧進相コンデンサの更新推奨時期は10年です。
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消防局 予防課
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