vol.2「SDGsを意識した仕事で社員のモチベーションアップ」小西化学工業株式会社
小西化学工業株式会社
第2回目のSDGs活動レポートは、2018年1月に“キラリ! KONISHI SDGs宣言”を発表され、会社全体で積極的にSDGs活動に取り組まれている「小西化学工業株式会社」で、SDGs活動を推進されている、研究部のチームリーダー:豊島 拓也(とよしま たくや)様にお話を伺いました。今回お話を伺って、社内でSDGsを盛り上げていくための参考になる取組がたくさんありましたので、是非、参考にしていただければと思います。
SDGsの考え方を仕事に活かす
小西化学工業でSDGs活動が積極的に行われるようになったきっかけは、2017年春、代表取締役社長の小西 弘矩(こにし ひろのり)さんが、取引先様とお会いした際、その役員の方の襟元に、見慣れない襟章が付けてあることに気づき、会社に戻って調べたことから始まります。その襟章はSDGsのバッジでした。
さらに、SDGsについて調べてみると、社会、環境、経済の課題を解決して持続可能な社会の実現をめざすという考えで、具体的な17の目標があることがわかりました。この17の目標の内容を見てみると、多くの企業・団体にもいえることだと思いますが、自分たちが携わる製品や研究テーマ、活動が生まれてきた背景と、いろいろな点で関係があることに気づかされました。
またちょうど小西化学工業では、社員に対して自分たちが作った中間原材料(最終製品の前段階の材料)が、最終製品としてどういうものに使われるのか、どういう社会貢献に役立つのか、といったアプリケーションのところまで興味を持ってほしい、興味を持たせるにはどうすればよいか模索していたところでした。そこで、このSDGsの考え方を取り入れて、自分たちの仕事を見つめ直してもらい、社員一人ひとりのアプリケーションに対する意識を高めようということから、SDGsを社員に知ってもらう活動が始まり、2018年1月の“キラリ! KONISHI SDGs宣言”に繋がりました(図1)。
社員一人ひとりが常にSDGsを意識する機会を作りだす
社員にSDGsを学んでもらう機会(「SDGsとは何か」、「自分たちの仕事とSDGsの関係」などの勉強会)を作り出して、どのように活動を実施していったかを、豊島さんにお聞きする中で、社内でSDGs活動を盛り上げていくためのポイントがわかってきました。
《社内でSDGs活動を盛り上げていくためのポイント》
日頃の活動の中で、社員一人ひとりがSDGsを常に意識する機会を作る。具体的な機会として、
(1)頻繁に勉強会を実施する。
(2)サステナブルツリーなど、社員一人ひとりが自分の仕事の中で、具体的にどのようなSDGs活動をするか公開する(図2)。
(3)サステナブルステップ(図3)や、SDGs風鈴、SDGsポスターコンテストなど、目立つところにSDGs活動目標を掲載したり、イベントを実施する。
小西化学工業の主なSDGs活動
- 2017年春
-
SDGsに注目し、SDGsと自社(経営理念や企業活動)の関係に気づく
- 2017年夏
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社内小集団活動としてSDGs勉強会を開始
- 2017年11月
-
SDGs社内説明会、勉強会を実施 *継続実施中
月1回の昼食会でSDGsの17の各目標について説明 *継続実施中
サステナブルツリーを作成 *継続実施中
*ツリーの葉っぱには、社員一人ひとりのSDGs貢献目標を記入
- 2017年年末
- 新しく完成した福井工場第二プラントの社員研修旅行にSDGs勉強会を追加実施
- 2018年1月
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「キラリ!KONISHI SDGs宣言」を発表
- 2019年
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本社工場入り口の階段に、サステナブルステップを設置
*自分たちが貢献できる重要項目を階段に貼る - 2021年
- SDGs風鈴の作成、SDGsポスターコンテストの実施 *新たに実施
図2 サステナブルツリー
本社工場の玄関、福井工場のエントランスに、ツリーと開設のボードを設置。ツリーの葉っぱには、社員のSDGsの貢献目標が明記されています。
図3 サステナブルステップ
本社工場入り口の階段に設置。どのようなSDGs目標に貢献できるのか宣言した内容が貼ってあります。
さらにSDGsを進めていくために!
1.社員へのSDGsの認識から実践のステージへ
これまでに行ってきたSDGs活動で、SDGsの概念はほとんどの社員が認識できているのですが、SDGs活動を積極的に実施している人は十分ではないと思います。社員一人ひとりが活動の場を見つけ出して実践していけるように取り組んでいきたいと思います。
2.SDGsの考えに沿った環境貢献製品を提供し、“化学技術”を通じて社会に貢献していく
小西化学工業では、これまでにも環境貢献製品を開発してきました。これからも社会的課題を解決するために、環境貢献製品を開発して、“化学技術”を通じて社会貢献につなげていきたいと思います。
《環境貢献製品の事例》
○“軽くて丈夫”な特長を持つ炭素繊維複合材料用の特殊樹脂
※炭素繊維複合材料:ボーイング社の最新鋭中型ジェット旅客機:ボーイング787の機体に使用され機体の軽量化を図ったり、一般的な用途としては、釣竿やゴルフクラブのシャフトに使用されています。
○再生可能エネルギーなどの大容量の蓄電システム用の材料の1つとして環境負荷の低い樹脂材料を開発中で、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)との共同研究成果として論文発表
※本論文について、詳しい内容をお知りになりたい方は、小西化学工業株式会社(下記の基本情報連絡先)にお問い合せください。
基本情報
小西化学工業株式会社
所在地:〒641-0007 和歌山市小雑賀3丁目4番77号
連絡先:電話(和歌山本社 代表)073-425-0331
SDGs目標 :キラリ! KONISHI SDGs 宣言
概要:小西化学工業は、機能性材料やその原料の製造といった化学技術を通じて社会貢献していく会社です。現在、当社では、燃料電池用材料や水処理用の分離膜材料として用いられる機能性スルホン化ポリマー(S-PES)や燃料電池用材料や水処理用の分離膜材料として用いられる超耐熱性光学樹脂(シルセテック)といった環境貢献製品を鋭意開発中です。さらには、日々の環境保全活動・環境改善活動・地域社会とのかかわりを通して、SDGsの達成を皆様とともに目指していきたいと考えています。
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このページに関するお問い合わせ
市長公室 企画政策部 企画政策課
〒640-8511和歌山市七番丁23番地
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