市長記者会見 令和元年6月21日

 

ページ番号1024911  更新日 令和1年7月3日 印刷 

20190621 市長定例記者会見

6月市長定例記者会見
【令和元年6月21日(金曜日)午後2
時~】

市長発表事項

発表項目

【6月定例市議会提出案件について 1-(1)予算関係】

最初に6月定例市議会での議案でございます。予算関係と条例関係を説明させていただきます。予算関係のうち今回説明させていただくのは8項目ございます。

今回の補正予算案件につきましては、主に国の補助が確定したもの、また地方創生の交付金を要望していて確定したものが主な内容でございます。

最初に専門職大学誘致に伴う施設整備補助金でございます。これは和歌山市の図書館の跡地に専門職大学を誘致するということで進めておりました。この度6月議会へその改修費、旧図書館の改修費を計上させていただきました。名称は仮でございますが、和歌山リハビリテーション専門職大学です。学部学科名が健康科学部リハビリテーション学科となっています。理学療法学専攻が40名、作業療法学専攻が40名と1学年80名、計320名の専門職大学となります。開設者は寺下氏を代表として、和歌山国際厚生学院を運営しておられる学校法人響和会が開設者となります。開学は来年の4月を予定しています。

 2つ目でございます。これはコミュニティ助成事業の関係で予算をいただきました。いつも250万円だったんですけど、今年は500万円がつきました。1つは松江地区の連合自治会の子ども神輿、はんてんです。松江地区には連合自治会としての祭りはありませんでした。今年から地域の方が1つになって祭りを開催しようということに伴い、子ども神輿等を新設するということを要望されており、これが認められました。それともう1つは三田地区連合自治会でして、地域の方と障害者施設の方が三つわ祭りという形でいつも夏祭りを開催していただいています。今回から場所を広くして内容を拡充させるということで、その太鼓であるとか音響設備、テント、はっぴ等購入の予算を計上させていただきました。

 3つ目でございます。風しんの定期予防接種でございます。年齢によって非常に風しんの抗体保有率が低い年齢がございます。特に昭和37年4月2日生まれから昭和54年4月1日生まれの男性を対象に、予防接種法に基づいてワクチンの接種を行いたいと考えております。3か年に渡っての事業となります。今年度、ほぼ3分の1の方にクーポン券を配布させていただいて、抗体検査。そして陰性の方については予防接種を受けていただくということになっています。

4つ目でございます。これは重度心身障害児者医療費助成制度の対象者の拡大ということで、重度心身障害児者の医療費補助について、今まで3障害のうち身体と知的の方は重度心身の医療費が無償でございました。精神のみが無償ではなかったということで、今回、昨年から県の方へも要望させていただいて、県と市の共同事業として、精神障害者の1級の手帳をお持ちの方について、医療費の無償化を行っていきたいと思っています。

 5つ目でございます。障害者スポーツの普及促進ということで、これも国の方から予算をいただきました。3つ大きな柱がございます。1つ目は障害者スポーツ指導員の養成に向けた講習会への参加呼びかけ。2つ目はスポーツ教室を9月から1月までの期間で、大体10回程度開催しようというもの。3つ目は、スポーツ教室を通じて、2月に合同のスポーツイベントを開催したいと思っています。

 6つ目でございます。先端技術活用の創業に対する支援でございます。和歌山市は、まだまだ先端技術の開業が少ないということで、特に移住者の方であるとか、市内で新技術を用いて創業したいという方について支援させていただこうと考えています。補正額が600万円で上限額を200万円に設定していますので、3名程度に対し、創業の支援をさせていただくことになります。AIやロボットの新技術の製造開発の会社、あるいはICT・IoTの先端技術を活用したような新製品、新技術、新サービスの開発に携わる会社を創業していただける方に補助させていただきます。このことによって和歌山市の先端技術への取組を更に促進していきたいと思っています。

 7つ目でございます。和歌山城公園の樹木植栽整備事業でございます。和歌山城公園につきましては木が大きく茂っていて、非常に老朽化した木もあります。そういった木が折れて車に当たる等の被害も出ました。今年度、全体の樹林植栽の管理計画を策定するとともに、老朽化した樹木の伐採等を行ってまいります。

 8つ目でございます。高齢者の方が火災でお亡くなりになるケースが非常に多くなっています。5年間で高齢者がお亡くなりになるのが約65%になっています。高齢者が消火活動に慣れていただき、初期消火できるようになっていただくためのトレーニングとして、VR(バーチャル・リアリティ)消火シミュレータを活用し、実演をしていただく取り組みを行います。

【6月定例市議会提出案件について 1-(2)条例関係】

 和歌山市文化芸術基本条例を6月議会で制定させていただきます。このことについて、2年前に和歌の浦が「絶景の宝庫和歌の浦」として、日本遺産に認定されており、この5月にも西国三十三所観音巡礼の旅ということで、紀三井寺等も日本遺産に認定されました。更に2年後、令和3年には国民文化祭等が開催されることになっています。この条例を制定させていただくことで、一層、和歌山市の文化芸術の振興に努めていきたいと思っています。

【世界遺産登録15周年を迎えて 和歌山市内の熊野古道の環境整備をおこなっていきます】

 熊野古道が世界遺産に登録されて今年で15周年ということで、県の方ではいろいろイベントをされています。和歌山市の方でも熊野古道が通っているのですが、なかなか認知されていない状況でございます。地域によっては非常に熱心に熊野古道の整備に努められている団体もございます。そうした中で和歌山市の北から南まで、山口・紀伊・川永・小倉・和佐・東山東・西山東・安原の方に、熊野古道の環境整備を目的に、1つの協議会を設立していただきます。7月24日に設立協議会を開催します。併せて、協議会の皆様と共に提灯を吊らせていただいたり、案内板を設置させていただいたり、また地域それぞれのマップを作成したりすることで、和歌山市の熊野古道をPRしていきたいと思っています。

【明治安田生命新東陽町ビルでの物産展等の開催について】

 最後の項目でございます。明治安田生命新東陽町ビルで物産展等を開催させていただきます。明治安田生命さんとは、昨年10月に地方創生の連携協定を締結させていただいております。今回は、紀陽銀行さんにも協力していただき、3者で新東陽町ビルにおいて、魅力的な産品を物産展で販売、また、社内食堂で和歌山の特別メニューを提供することで、和歌山をPRしていきたいと考えています。

 

記者の質問事項

【世界遺産登録15周年を迎えて 和歌山市内の熊野古道の環境整備をおこなっていきます】

(記者):和歌山市熊野古道の協議会なんですけれども、メンバーはどういう人が入って何人ぐらいになるんでしょうか。

(市長):まだ全体が確定していないんですけども、自治会、文化団体の方をはじめとした様々な団体の方がメンバーになってきます。連合自治会としては、和歌山市の42の連合自治会のうち、山口・紀伊・川永・小倉・和佐・東山東・西山東・安原の8つとなっております。

【6月定例市議会提出案件について 1-(1)予算関係】

(記者):専門職大学の誘致ということで、こちらに対する期待ですとか、今の進捗どの様にお受けになっていらっしゃるのか、お尋ねします。

(市長):専門職大学はなかなか国の認可が厳しいということで、昨年は全国的にも非常に厳しい認可状況でした。和歌山市ではこれから高齢化に伴って、理学療法士さんだとか作業療法士さん等の職種というのは必要不可欠になってきます。非常に有効求人倍率が高いということで、そうした職種の方の養成というのは非常に望まれているところでございます。一方、和歌山県内から理学療法士さんの大学に行かれている方が大体150人ぐらいおられます。そうした方が出来るだけ近くで学べるようになればと考えています。県の方でも宝塚医療大学ということで誘致をいただいているのですが、併せて市の方でも理学療法士さん作業療法士さん、それぞれ40名ということで、作業療法士さんにも力を入れて誘致できることになっています。認可されれば、これからの高齢化社会の中で、非常にいい大学が出来るのではないかと思っており、和歌山市としても期待を込めております。

(記者):今の専門職大学の件なんですが、今後のスケジュール感と言いますか、どういう展望で進めていきたいとお考えですか。

(市長):文科省からの認可が8月末になる予定でございます。まだ可否が分からない状況ですが、予算計上させていただかないと間に合わないということもあって、予算を確保させていただくことになります。8月に認可をいただくと今後、9月から改修工事に入っていきます。これは耐震化工事も含めて旧の市民図書館を大学仕様にしていきます。併せて、大学の方で学生募集をしていただき、来年4月の開校をめざすスケジュールになっています。

(記者):図書館の方の進捗はいかがですか。

(市長):新しい図書館については南海和歌山市駅の方で現在整備をしています。昨日、伺ったところ、若干資材の納品の関係で遅れ気味なんですけども、今年の12月にはオープンさせていきたいとは考えています。市駅全体については、来春あたりのオープンを予定に考えています。

【6月定例市議会提出案件について 1-(2)条例関係】

(記者):続けてもう1つ、文化芸術基本条例を制定されると今お聞きしました。とてもいいと思うんですけど、具体的にどんなことを今後やっていこうというお考えでしょうか。あるいは今決まっていることや今後の方針など。

(市長):これは文化芸術振興基本法というのがあり、平成29年に改正され、「振興」という文字が取れて、文化芸術基本法になり、まちづくりや観光、国際的なことも幅広く文化の中に含めるということになりました。和歌山市では、これからAIだとかロボットだとかいろんな新技術が導入されてくると思いますが、そのような状況の中でも、高齢者の生きがいづくり、子どもの教育等のためには、文化芸術が非常に重要だと考えております。この条例の中では基本理念をはっきりとさせました。また、基本計画の策定を条例の中に規定し、今後、文化団体等の皆さんにアンケートを取り、策定していく予定となっています。そうしたことによって令和の時代、文化芸術が花開くような和歌山市にしていこうと考えています。

発表項目以外について

(記者):先日和歌山県の人口の集計の結果が出まして、その中で県全体で人口が1年間で1万人減っている、和歌山市でも2,000人以上減っているという結果が出たわけですけど、それについてどのように受け止めていらっしゃいますか。

(市長):和歌山市のことで言うと、人口減少というのはなかなか止まらないといいますか、国の人口予測で和歌山市は2040年に28万人になると予測されています。それに対して和歌山市の人口減少は、現状と予測された数値を比べると、5,000人ぐらい上振れはしています。多少は人口減少にブレーキはかかっているのではと思うんですけど、あくまで、ブレーキがかかっている程度なので、完全に止まらせるということはなかなか厳しいと考えています。特に出生数の減少や高齢者の死亡をはじめとした自然減少、また社会増減についても転出がまだ多い状況になっています。こうしたことから、これからできるだけ和歌山市へ住み続けていただくため、特に若い人の流出については出来るだけ和歌山市に留まれるような政策を考えていきたいと思っています。その中の1つに大学を誘致し、若い人が県外に出なくても進学、就職ができ、住みたいと思えるまちを作っていくことによって、これからの人口減少に少しでも歯止めをかけていきたいと思っています。

(記者):ブレーキはかかっているというお話でしたけど、ブレーキをかけられている要因とか何か心当たりはありますか。

(市長):出生率は多少良くなっています。全国平均よりも多少、合計特殊出生率が良くなっています。市の中心部で人口増の兆しが見えるところも出てきています。やはり生活の利便性が高くなってきたということを感じていただいて、流入も増えつつあるのではないかと感じていますので、今、進めている様々な産業政策やまちづくり、子育て政策、高齢者への政策、それらの効果が出つつあるのではないかと思っています。

(記者):最後にもう1点、今後も人口減少が喫緊の課題ということで、市役所全体をあげて取り組んでいきたいというような決意をお願いします。

(市長):これは地方創生において1番の決意で、人口減少に歯止めをかけるため、全庁をあげた様々な政策への取組が5年目に入りました。今後地方創生についても第2期目の地方創生計画をたてていくんですけれども、使える政策は全て使うことで、和歌山市の人口減少に少しでも歯止めをかけていき、将来的には何とか増加に転じるようにしたいと思っています。これは大きな課題だと思っていますので、全ての部署をあげて取り組んでいくところでございます。

 

(記者):来週に市民会館の3度目の入札があると思うんですけれども、改めてその3度目に向けての意気込みというか受け止めということと、あと1点、仮の話なんですけれども、もし万が一応札が無かった場合どうされるのかという方針を伺えればと思います。

(市長):来週27日が開札になっており、今回は質問等が出てきています。そうしたことから応札していただける企業さんが出てくるのではないかなと思っています。万が一というところは実はあまり考えていなくて、今回は非常に精緻にヒアリングもさせていただき、金額や工期についてもいろんな状況を踏まえて、応札してもらいやすい設計にしています。そうしたことから大丈夫だと思っています。今後、なし崩しに増額していくということはあり得ないと思っています。もう3回目ということで、応札されないということは考えられない状況でございます。

(記者):ここで決まるだろうというお考えだと思うんですけども、増額があり得ないということは、不調だった場合、今の予算での見直し等の検討はされない感じですか。

(市長):前回、3案ということで比較検討していました。そのうち、増額と工期等の見直しということで1案に決まったのですが、今後の増額はほぼ考えられないと思っていて。万が一の場合は、2案3案あるいはその他について、考えていかなければと思っていますが、そのようなことがないようにと考えています。

 

(記者):補正に出ていましたけど、加太地区でいろんな事業をやろうということで費用を盛り込んでいらっしゃるんですが、加太に観光振興ということでお力入れていらっしゃるんでしょうか。

(市長):観光地として目的地化したいと思っています。インバウンドで、和歌山市は単なる入口にしか思われていないような部分もあるのではないかと考えています。例えば高野山や熊野古道への入口、そのような感じでゲートウェイになっている部分もあるんですけれども、やはり和歌山市の観光地というのは和歌山城・和歌の浦・紀三井寺・加太地区、そしてマリーナシティ等があります。国際的な観光地としても十分耐えられる所があると思っています。そのような中で今、力を入れているのは和歌山城、和歌の浦・紀三井寺、それと加太というところで、しっかりと国際的な観光地にしていこうということで、様々な面で力を入れています。

(記者):加太とか友ヶ島というのは手ごたえとして、今までよりは手ごたえを感じていらっしゃるんでしょうか。

(市長):観光客は非常に増えてきていますよね。友ヶ島も非常に増えてきていて、昨年は少し気象の関係で落ち込んだんですけど、平成29年度ぐらいまでずっと増えてきました。5年ぐらい前の年間入島者数の約1万人から、平成29年には8万人近くになってきています。友ヶ島自体は外国の方も非常に多く来られています。特にアニメ要素の魅力があるということで、海外の方からも人気が高くなっています。また県外の方もめでたい電車に乗ってこられる方が非常に多くなっていて、淡嶋神社付近でも、最近は食べ歩きやまち歩きされたりする方も多くなっていますし、非常に観光地としても魅力が出つつあるのではと思っています。和歌山市も観光地としての更なる魅力づくりのため、景観面やトイレの整備、食のPR等に力を入れていきます。また、東京大学の生産技術研究所の研究室も入っていただいているので、まちづくりの観点からも、観光や定住といった要素も検討していただいております。地域、大学、行政で振興していきたいと思っています。

 

(記者):熊野古道も今回やってらっしゃいますけど、この辺についてはどうですか。手ごろな観光地になるんでしょうか。

(市長):熊野古道は川永地区等でも非常に歩く方も多くなっていますし、和佐の中筋家住宅とかその沿道なんかも熊野古道に入っていて、布施屋からずっと和佐に通っていく方も多くなっています。北は山口のところから、南は安原を通り海南に入っていく縦のルートになっていますので、その縦の線について、提灯を吊ってルートとして分かりやすくしたり、案内板を作ったりすることによって、熊野古道が縦に和歌山市を通っているということを分かっていただけたらと思います。そうした目的のために、お互いがそれぞれ頑張る協議会を作っていきたいと思っています。

 

(記者):和歌山市北部のメガソーラーについて反対される声が、前回の臨時議会でもあったんですが、今の市の現状と市長のお考えをお聞かせてください。

(市長):和歌山市は自然が豊かなところだと思っています。山、海に囲まれてきれいな紀の川があります。この自然を本当に大事にしたいという思いで、昨年、和歌山市環境と大規模な太陽光発電設備設置事業との調和に関する条例を策定しました。これは大規模なソーラーについて、景観面を含めてしっかり調和を図っていただこうということで、許可制という形にさせていただきました。今、県の条例と合わせて3つの制約があると思います。それらは、県が規定している林地開発、県の条例、市の条例ということで、それぞれが補完し合いながら、許可・不許可を決めていくことになるだろうと思っています。和歌山市では市民の方、また先日は市議会の方で反対決議がされました。こうした地域の方の声というのは非常に大きいと思っていますし、そうしたことを十分反映して、しっかりと審査をしていきたいと思っています。

(記者):住民の同意を重く受け止めるという理解でしょうか。

(市長):その通りです。住民の方の同意というのは非常に大きな要素だと思っていますし、我々の条例の中でも環境との調和、防災的な面、そういった面を全てチェックしていって、支障があればそれなりの対応を取らせていただきます。

                                                以上

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