市長記者会見 令和5年10月10日

 

ページ番号1054021  更新日 令和4年8月4日 印刷 

10月市長定例記者会見
【令和5年10月10日(火曜日)12時10分~】

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市長発表事項

発表項目

中核市初!「和歌山市事前復興計画」策定~発災後の早期復興を目指す~

 10月の定例記者会見を始めさせていただきます。議会の決算特別委員会等でお昼休みの時間になったことをお詫び申し上げます。本日の発表項目4項目ございます。まず初めに和歌山市の事前復興計画を策定しました。これについては時間をいただいて簡単にですけど、詳細を説明させていただければと思います。和歌山市の事前復興計画ですけども、地震津波の大災害から早期に復興するために既存の市街地、既存の土地や高台を活かした復興まちづくりを行います。特徴的なところは、和歌山市にまず県から指定されている津波避難困難地域がない。津波の到達までに逃げきれないところが県内でも指定されているんですけども、その場所が和歌山市内にはないということ。それと中核市では初になるんですけど、人口規模が大きい中でなかなか事前復興計画というのは立てにくい。それと和歌山市の場合、沿岸部に特に県内の中心都市としての産業集積が見られます。そうした中で今回既存の市街地を活かす、あるいは既存の高台を活かした形で事前復興計画を策定しました。全体が5編からなります。

 まず第1編が総則、計画の目的等をあげています。先ほども申し上げたように大規模災害からの復旧・復興において必要となる取組や、基本的な方針について事前に検討・整理し、発災後の早期の復興に役立てることを目的としています。対象とする災害は南海トラフ巨大地震、マグニチュード9.1を対象にしています。

 それと次の2編目については、現在の既存の計画であるとか将来計画、また復興に対する市民の意識調査をさせていただきました。そうしたのを2編にまとめています。手元の資料と並行して見ていただければと思います。

 3編になります。まず復興ビジョンを策定しました。和歌山市の復興ビジョンとしては、希望をもち安心して暮らせるまちの活力の再創生ということで、住環境の復興、産業の復興、市街地の復興というところを3つの柱にしました。

 まず住環境の復興ですけども、大災害の際はまず住まいを確保する、居場所を確保するというところが大事になってきます。そうした中で自分の家屋がまず住めるのか住めないのか、余震等に対して安全なのかどうかっていうのを応急判定、危険度判定することになっています。そうした危険度判定を速やかに行う、あるいは既存住宅ストックの活用による応急住宅を確保していく。また応急仮設住宅等を速やかに建設する。そうした場所の確保をしていく。そうしたことを住まいの確保に盛り込んでいます。暮らしの確保については、まず水道、電気等のライフラインの確保を速やかに行う、あるいは災害廃棄物が大量に出てきますので、事前に災害廃棄物の置き場所等についても確保していく。そうしたことが大事になってきます。要配慮者の健康と暮らしの維持であるとか、災害関連死の抑止。こうしたところを暮らしの確保としてあげています。

 次のページが産業の復興になっています。特に産業を復興していくっていうことが和歌山市にとっても県全体の経済活動の復興ということでは非常に大事になります。商工業の再生では物流ルートの確保であるとか、サプライチェーンの確保等をしっかりとやっていきたい。また企業立地の促進なんかも次の段階としてもやっていかなきゃいけない。農林水産業では津波被害がありますので、塩害の農地の再建等の整備を行う、あるいは産業全般については高度化促進であるとか、雇用確保そうしたところを速やかに復興していくことを盛り込んでいます。

 市街地の復興でございます。市街地の復興についてはそれぞれの地域の意向を尊重しながら市街地を復興していくことになります。それと再度災害のための防止に向けた、リスク軽減に向けた検討であるとか、特に和歌山市の場合はいくつか高台でまだ未利用のところがあります。特に北部の西側ふじと台からコスモパーク加太まで至るですね、中には非常に広大な土地もあったり、まだ未利用の土地もある。そうした中での土地の有効活用についても今から進めていきたいと思っています。

 次のページは4編に入ります。ビジョンとしては時間的なことを考慮してなかったので、ここでまずビジョンの中で急ぐものとそうでないものっていうか、次の段階のものを4段階に分けました。緊急対応期、応急復旧期、復興始動期、本格復興期。それぞれに対して先ほどのビジョンを当てはめていくことになっています。非常にまずは急がなきゃいけない住宅の確保であるとか、そういったものが応急復旧期に当たる。そうした全体を時系列で並べたのが復興プロセスになります。災害対策本部も並行して災害復興本部準備室から速やかに災害復興本部へ移る。そうした体制についてもその移行っていうところを時間的なところを考慮しながら計画を立てました。

 今やらなきゃいけないことを整理したのが第5編になります。事前復興計画は立てたんだけど、もし災害が来るならそれまでに準備しておこうということで、それをまとめたのが第5編になります。

 例えば先ほどの危険度判定士の育成なんかもそうだし、応急住宅の確保。さらには仮設住宅をどこの場所にするか、そうしたところの準備も進めていきたいと思っています。例えば高台がすぐ活用できるような、ある程度のアクセス道路を作っておくだとか、そうしたことも踏まえて準備に入っていきたいと思っています。住環境、暮らしの確保でも同じくなんですけど、例えば上下水道でいけば、我々水管橋の落橋もあったんですけど、資材がなかなかいざっていう時に揃わない。特に大規模災害になってきたら多分資材が枯渇している。そうした中でどうしても必要な資材については予め備えていくっていうことをまずはもう進めていきたいと思っていますし、災害廃棄物の置き場所等についても確保していきたいと思っています。

 産業の復興についてはそれぞれ企業の方でもBCPを作成いただいているんですけど、そうした各企業との連携を取って、今準備できるところをしっかりやっていく、あるいは工場の再開等にあたっては、今ある遊休地等を調査していって、こういう土地利用が可能かどうかっていうところを確認していこうっていうことでございます。

 市街地の復興のところは、今も進めているんですけども地籍調査がまず用地境界を確定していかないとなかなかすぐ迅速に復興につながらないということで、まだ和歌山市内の浸水地域では地籍調査が遅れているんですけども、そうした地籍調査を速やかにやっていきたいと思っています。余剰地の活用であるとか先ほど申し上げたように北部丘陵地ふじと台からコスモパーク加太まで、あるいは市街化調整区域内で浸水にあわない地域について活用できるような方策をしっかりと検討していきたいと思います。

 以上なんですけども、これから特に市民の方の意見も聞いていかなきゃいけない。それぞれ出前講座等で今の和歌山市の復興計画はこうですよっていうところを説明させていただいた上で、いろんなとこでご意見をお聞きしたいと思っています。その中で職員のスキルアップあるいは計画のローリング等を行っていきたいと思っています。今決めたからこうでなければいけないっていうのではなく、多分集団移転までは起こらないと思うんですけど、そうした意見も出てくる可能性もあって、今の計画をさらにローリングしていければと思っています。

和歌山市の脱炭素の取組が本格化

 次の2点目の発表項目でございます。和歌山市の脱炭素への取り組みが本格化してきました。1つは民間の方、市民の方、事業所の方の創エネ・省エネっていうところが加速しています。EV車の購入補助等も和歌山市独自で始めたんですけども、それと合わせて重点事業として太陽光発電設備、蓄電池、エネファームのそれぞれ個人の家あるいは事業所等で補助制度始めました。非常にスムーズに補助を導入される方も多くなっています。1つはやっぱり電気のエネルギーの高騰等もあるんじゃないかなと思うんですけども、脱炭素に向けての意識の向上、それと合わせて電気代等、例えば太陽光パネルと蓄電池をセットしたら消費電力が5割カバーできますということで、こうしたことも追い風にして再生エネルギーの創エネ・省エネに向けて、さらに市民全体で進んでいきたいと思っています。もう1つはそうした脱炭素を利用して、例えば農地の遊休農地を解消していこうという取り組みが始まりました。和歌山市内の土地なんですけども、川向こう川北になるんですけど、遊休農地の解消に向けて、し尿あるいは浄化槽汚泥を活用した肥料化っていうのができました。それを現在、和歌山市内の遊休農地で野菜等の栽培に着手していただきました。10月5日にその遊休農地の解消に向けての取り組みを進めました。もう1つは官民連携、民間の新しい技術を使ったPPPによる脱炭素化っていうことで、特に下水汚泥について今までB-DASHプロジェクト、国土交通省が進める革新的な技術を活用した実証実験っていうのをいろんなパターンで全国でやってきていたんですけど、和歌山市はそのB-DASHプロジェクトで下水汚泥の再生エネルギー化というところを取り組んでいました。今回それをB-DASHプロジェクトの本格運用と下水汚泥、湿度の高い下水汚泥を組み合わせることによって汚泥を乾燥させて焼却して発電に回す、あるいは水分量の多い汚泥を肥料化していく。その2つを組み合わせたプロジェクトを多分全国初なんですけども、そうしたプロジェクトで下水汚泥の脱炭素化というところを進めていきたいと思っています。

国土交通省への水道整備・管理行政移管に伴う国要望並びに和歌山環状北道路及び紀の川治水事業の国要望について

 3点目でございます。来年4月から水道の整備・管理行政が国土交通省に移行することになりました。それで和歌山市として明日なんですけども、国土交通大臣にどうしても和歌山市の要望をお願いしたいと思っていまして、要望をさせていただくことになっています。1つはもう全国的な問題ですけど、水道管の老朽化っていうのが非常に大きな社会問題になっています。こうした中で水道っていうのは我々のどうしても欠くことのできない社会インフラだと。そういう観点の中で国土交通省へ移るのと合わせて、道路であるとか橋であるとか、そうした施設と同じような扱いをお願いできないかっていうところで、更新、耐震化についての要望をさせていただくのと、合わせて和歌山市は特に水道料金が安い。資料にも載せさせていただいているんですけど、お手元の資料で見ていただくと、全国平均の水道料金を上回っていないと、例えば老朽化対策更新等については国の補助が出ないっていう形になっています。水道料金を高くしてでも老朽化対策をやろうっていう意味では、ある意味やむを得ないところはあるんですけども、なかなか悪循環に例えば和歌山市なんかも陥っています。水道料金が安かった中で、到底老朽化対策が追いついてない負のスパイラルに入ってしまっています。そうしたところはやはり公共の社会インフラなんだっていうところを是非考えていただいて、水道料金に関わらず国庫補助を一律に認めていただけないかというところをお願いしたいなと思っています。なんとか負のスパイラルから抜け出していって、水道料金も当然ですけども適正化していかなきゃいけないので、それと合わせて公共土木施設と同じような形で補助制度を受けられないか、そうしたことを要望していきたいと思っています。合わせて和歌山市の悲願でもあります京奈和自動車道第二阪和まで延伸してくださいっていうところですね。和歌山環状北道路として重要物流道路にも入りました。2024年問題、物流問題等ある中で、是非これを早期事業化お願いしますということで和歌山環状北道路の要望、それと新六箇井堰については切り欠きがようやくもう間もなく工事着手っていうことなんですけども、そのお礼と紀の川の治水の要望っていうことで、こうしたことは全て今後国土強靭化の中でお願いしたいなと思っています。そうした国土強靭化の中で水道、環状道路あるいは治水等をお願いしていきたいと思っています。

令和5年度 追加募集 和歌山市防災ラジオ貸与事業について

 最後になります。防災ラジオが毎年80件ずつ、3年間で240件の対象にしていました。これをもう3年を1年に切り上げて、追加募集をしていって予算もこの9月議会で認めていただいたので3年間を1年間に縮めて防災ラジオの普及を加速したいと思っています。また来年度以降も、さらに緩和させていただいて、さらに広げるかどうかっていうところは来年度予算でしっかり検討していきたいと思っています。

発表項目は以上でございます。

よろしくお願いします。

記者の質問事項

(記者):

事前復興計画について2点お伺いします。1点目ですけれども当初の予定を早めて1年ほどで策定になりました。その取り組みの過程についてと、それから計画の内容全体についての充実度について市長のご所見をお伺いします。2点目なんですけれども、先ほど市長もお話しいただきましたが、今後事前準備をどれだけ具体化していくか、それからどれだけ災害が発生するまでに決めておくかというのが重要になるかと思います。行政としての取り組みの意気込みとそれから住民を巻き込んで住民に理解してもらう、また住民と一緒に決めていくという姿勢について意気込みあれば聞かせてください。

(市長):

まず過程でございます。まず事前復興計画を作ろうっていうのが昨年9月の3期目の当選後の所信で発表させていただきました。南海トラフ巨大地震の発生確率が非常に増えてきている。そんな中でできるだけ早期に復興するためには何が必要かっていうところを和歌山市として予め決めておこうということでスタートさせました。そんな中には高台活用もしっかりやっていかなきゃいけないっていうところもあって、昨年9月に方針を立てさせていただいて、1年間を目処に立てていこうっていう方針だったんですけども、南海トラフ巨大地震も発生確率がどんどん上がってきています。20年ではもう今年60%という発生確率にもなってきたし、そうした中で急ぐ必要が出てきたっていうところもあり、できるだけ前倒しでもないんですけど1年っていう中で立てていって、これから市民の方のいろんな意見もお聞きしながら見直しっていうところもやっていけばいいんじゃないかなと思っています。合意形成については特に津波避難困難地域がないというので、県内には何か所か津波避難困難地域があり、そこはじゃあどうするんだ、津波が来るまで逃げきれないからどうするんだってことで集団移転等大きな作業があるわけなんですけども、和歌山市は時間内には十分逃げ切れることになっています。そうした中では今ある計画、既存の市街地の中でどうすればスムーズな復興ができるかっていうところをメインに考えて、この1年っていう中で計画を策定しました。それと事前準備がものすごく大事だと思っています。事前復興計画を作ったからOKじゃなくて、事前準備っていうところは、市民の方また企業の方, 土地利用をされている方等様々な方と話し合いながらしっかりと準備を進めていきたいと思っています。そんな中で昨日も原因不明の津波注意報が出たということもあって最初南海トラフ震源域で出たんじゃないかっていうことで、心配したんですけども、昨日の場合は南海トラフ震源域を離れていたということもあって、ひとまずは安心なんですけども、いつ南海トラフが動き出すか分からない状態になっている。その中で我々まずは防災減災対策っていうところを今急いでいます。ハードによる津波を防げるかっていうところで完全には防げないので、そこはソフトの避難計画というところを重視させていこうということで防災マップ等、ハザードマップを配布させていただいたり、避難訓練等行っています。そうしたことと合わせて復興をいかに早くするかっていうことは、市民の災害関連死等も防ぐ意味、あるいは早期のまちの、社会の復興に向けて必要なことでございますので、是非皆さんと一緒になってしっかりと準備を進めていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

(記者):

事前復興計画について2点お尋ねしたいと思うんですけれども、1点目は先行する美浜町はじめ、すでに策定している自治体と比べて、どんな点が特徴的だとお考えになっていらっしゃるかということです。それについてはコンサルを入れずに作られたと聞いているんですけれども、そういった意味で特に国交省が考えている、職員の方の意識づけっていう部分が非常に大きいと思うんですけれども、その辺和歌山市としての計画はどんな特徴があるのか、どんな点がユニークさがあるのかということがまず1点。もう1点は起きる前に準備を進めるところですけれども、非常に網羅的にあって、ボリュームも非常に多くて、この点が特徴的だと私は思っているんですけども、その中で先ほどお話になった地籍調査とか最も準備として1番大事なこと、かつけれども時間がかかるとされるそういう課題っていうのをいくつかあげていただきたいんですけれどもよろしくお願いします。

(市長):

田辺市とか避難困難地域の解消っていうところでは、それを事前復興計画って言っていいのかどうかですけど、美浜町は事前復興計画を立てた。それも避難困難地域の解消っていうところで立てていったと思っています。和歌山市はその先行する南の方の避難困難地域の解消とは違って、まず避難困難地域が指定されていないっていうところがあって、ただ非常にまちの規模として大きいし早期復興を急がなきゃ県全体の復興にも影響があるということで和歌山市は独自の事前復興計画を立てました。大きな違いはやっぱり避難困難地域があるかどうかっていうところが大きいだろうなと思っています。そうした中で産業をいかに継続するかとかそうしたことをやりました。2点目でもうすごく職員頑張ってくれました。当初まるまる1年間かけてって言っていたんですけども、それでは6年度の予算要求に間に合わないと。11月に大体予算を要求していかなきゃいけないので、来年度の予算要求に間に合わせないと準備ができないじゃないかっていうこともあって、事前復興計画の準備のためにできるだけ早く作ってしまって、準備できるところは、しっかり予算も必要なものはつけていってやっていこうっていうことで前倒しもさせていただいて、それに職員が応えてくれて、いろんな学生の意見であるとか女性の視点であるとかインターネットモニター等の意見聴取で整理して、今回は策定にいたりました。3点目ですけど事前準備としてやっていかなきゃいけないっていうのは、先ほど申し上げた全部だと思うんですけども、まずはやっぱり住まいの確保っていうところが喫緊の課題になってくると思います。自分の家が住めるのかどうか危険度判定っていうところ、私も今まで紀伊半島大水害であるとか阪神大震災の時も応援に行かせてもらったし、東日本大震災の時も関西広域連合として責任ある立場で参加させていただいたり、これまでの経験から行くとやっぱりまず救援救助は当然ですけど、住まいの確保っていうところが一番急がれるんじゃないかなと思っています。仮設住宅をどの場所にするかとか、既存の住宅が使えるかとかそういったところの住まいの確保に向けての準備、応急危険度判定士さんの育成も含めたそれがまず大事で、順番はつけられないんですけども暮らしの確保っていうところも大事だし、様々なところを準備していかなきゃいけないと思っているんですけど、難しさでいくと特に産業の復興というところは非常に難しいなと思っています。今和歌山市の主要な産業地っていうのは大体沿岸部に立地していますし、特に港湾との結びつきも非常に大きい中でやっぱり海と産業とはなかなか切り離せない状態にあります。それをどう復興するかというところは、大きな課題だろうし、できるだけ被害に遭わないように予防防災的なところで頑張っていくっていうところも大事じゃないかなと思っていて、いろんな意味では難しさもあるんですけども進めていかなきゃいけないと思います。

(記者):

ありがとうございます。1点目あえてコンサルとか使わずに職員の皆さんに考えても らってということを市長ご自身が意図されたと聞いているんですけれども、その辺の部分でもう少し作り方のプロセスの部分で強調されたいことってございますか。

(市長):

まず防災っていうのはやっぱり自分がまず経験することだと思います。いろんなとこへ行って調査して自分の目で見ないと、なかなか計画っていうのが立てられない。コンサルさんからの、他人からの計画ではなかなか自分のものにならないし、その正味の計画っていうところで立てられないし実際の運用のところでやっぱ知ってないとダメで、自分で作った計画って絶対頭に残っているので、職員自ら作るっていうところはものすごく大事だと思っています。これはもうこの事前復興計画だけにとどまらないんですけども、まず実際に自分が現場を知って、そして職員が作れるっていうところを大事だと思って、重視しました。

(記者):

水道事業についてお伺いしたいんですけれども、和歌山市の水道料金が全国平均に比べてこれだけ大きな市でありながらこれだけ安く今まで抑えられてきた理由と水道料金の値上げはやむを得ないっていうのは、前にも聞いたんですけどいつ頃どのくらい上げるのかっていうの見通しがあればお願いします。

(市長):

まず水道料金が低額で抑えてきたっていうところは、今まで単年度収支をずっと見ながら、ある程度赤字になるところで料金の改定というところをやっていました。それがずっと和歌山市の場合は単年度黒字で来ていたっていうところがあって、料金をなかなか上げるところにいたってなかった。それが格差が生じてしまったとこだと思っています。国から言えば、できるだけ自前で採算取るところに補助しようっていうのは当然のスタンスだと思うんだけど、悪循環に陥ったところをなかなか救えないとどんどん負のスパイラルに入ってしまって、料金も上げたところで老朽化したところの基幹の水道なんかはなかなか進まない状況になって悪循環に陥ってしまう。そこの部分を断ち切りたいとの思いで、今回国への要望をさせていただくことにしました。

(記者):

和歌山市自体の水道料金の値上げの見通しはあるんでしょうか。

(市長):

現在検討を進めているんですけども、前も発表させていただいたんだけど7年度に料金改定をしていかないと今までの料金でいくと、赤字転落する恐れがあるということで7年度を予定しています。

(記者):

水道のところで教えてください。水道が社会インフラっていうことは重々承知の上なんですけれども、水道料金っていうのが事業としては応分負担っていうところが1つ鍵なんだなと思っております。国の方が補助の対象を決めているのもおそらく応分負担でその地域がどれだけ先に身を切っているかっていうことを念頭において、補助の先を決めているかと思うんですけれども、市の今後水道料金の値上げっていうのはちょっと置いといて、おそらくやっぱり市として努力をしておかないと国からの補助が受けられない中で、今回はその補助をお願いしたいというところでこの応分負担との兼ね合いをもう少し教えていただけますか

(市長):

応分負担との兼ね合いというか、今後老朽化対策についてはできるだけそれぞれの管の耐用年数内に改修できればと思っています。そのためには毎年毎年の更新率を上げていく必要があるんですけども、和歌山市は今のところそれが耐用年数内には到底できてない状態になっています。ますます老朽化が進展している状態で、そこを解消したい。それは今後の料金の改定とも関係するんですけども、料金の改定、それと合わせて一般的に頂いている国の補助、平均の料金以上のところは国の補助も頂いているので、その両面でなんとか耐用年数に近いところへ更新率を持っていきたい。そんな目標で進めていきたいと思っています。

(記者):

わかりました。ありがとうございます。それともう1点すいません脱炭素でお伺いします。先月県の知事会見で、温室効果ガスの県としての削減目標が新たな目標が設定されました。県庁所在地として和歌山市どのような心づもりで取り組んでいかないといけないのか市長のご所見お伺いします。

(市長):

和歌山市はもうすでに発表させていただいたというか、まず国の目標の2030年と2050年に対して、2030年の方は国の目標はマイナス46%の温室効果ガス削減となっています。それに対して和歌山市はマイナス50%持っていこうということで国の推奨するカーボンハーフっていうところを2030年達成したいと思っていて、これは計画としてもう位置づけています。2030年のカーボンハーフに向けては、市民の方そして企業の方、市全体で2030年に向けてカーボンハーフを取り組んでいくつもりです。そのために重点加速化事業等の採択もいただきましたし、今後さらに全国のモデルとなるような先行地域の指定に向けても今要望しているとこで、そうしたことを通じてリーディングプロジェクト的な部分で、2030年に向けてのカーボンハーフを進めていきたいと思っています。それは決して無理な計画ではなくて、今進めている計画の延長線上に2030年っていうところは出てくるんじゃないかなと思います。問題は2050年カーボンニュートラルのとこです。脱炭素を地域で0にしようっていう中では、これも以前発表させていただいたんですけど、鉄鋼産業っていうのが特にCO2排出量が非常に大きい。これはもう国の問題なんですけども、技術革新がどうしてもない限りはニュートラルに持っていくっていうのは大変なことだと思っています。和歌山市は特に民生部門であるとか公共部門であるとか産業部門でいくと、産業部門の排出量が非常に大きいのでカーボンニュートラルをプラスマイナス0まで持っていくとすると、非常に技術革新的な部分がいってくるんじゃないかなと思っていて、ここの部分はまだ計画が立っていない状況です。その点も今後国とも相談しながらニュートラルの2050年の計画というのを立てられればと思っているんですけども現時点ではまだ立っていない状態です。

(記者):

水道の要望についてなんですけれども、行かれる前に発表されて要望に行かれるわけですけれども、和歌山市としての要望、国庫補助採択基準の緩和とか拡充について見通しがお持ちなんでしょうか。あともしこれが認められないと今例えば7年度から16.5%で複線化とか新浄水場とかした場合に22.5%の値上げとかその辺の改定のところにかなり影響してくるんですか。

(市長):

今回の複線化は国の補助採択いただきました。新制度作っていただいて、それと浄水場については現在進めているのが、今の工業用水道のところを活用できないかっていうことでそれで多分行けそうだなってとこへ来ています。そうした北部浄水場も含めた料金に与える影響っていうのは2%程度です。今後さらにそこを小さくできないかいうところではお願いしていくんですけども、料金改定については水管橋崩落の前からもう予定しているところであって、そもそもの料金が安すぎるから収入っていうのはもう全然浄水場の設置とかに比べて大きさが違う。料金収入が非常に大きいのでそれは全然違う状態なのでほとんど関係しない。料金には関係しないと思っています。ただやっぱり我々としては少しでも国の補助をいただいて、老朽化対策なり進められればと思っていますので、そうした中で要望していく。今回水道だけじゃなくて道路河川っていう国土強靭化の部分もしっかりと要望していきたいので、明日やらしていただく予定になっています。

(記者):

今工業用水の浄水場の利用についてお話になったんですけれども、議論が始まった時は聞いていたんですけども、市長がそうやって行けそうだってお話になるのはこれ初めてじゃないですかね。

(市長):

この間議会でもその部分は若干説明させていただいていて、可能性が出てきたっていうところで、いろんな施設の合理化とか活用やればその辺はうまくいくんじゃないかっていうところも出てきていますので、もうじきその検討の発表があると思います。

(記者):

整備費ってかなり変わってきますよね。

(市長):

そんなにも変わらないですね。期間がまず変わります。新たに土地を探して土地の確保から行くとすると、なかなか期間が大変なんだけど、既存のところの有効活用できれば、取水地とかは両方で活用できるので期間的には非常に楽になるし、事業費も若干安くなってくると思いますので、そういう意味では大事じゃないかなと思います。

発表項目以外について

質問無し

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