市長記者会見 令和6年2月15日

 

ページ番号1056301  更新日 令和4年8月4日 印刷 

令和6年度当初予算に係る市長記者会見
【令和6年2月15日(木曜日)14時00分~】

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市長発表事項

発表項目

2月定例市議会提出案件について 令和6年度予算と主要事業の概要 

 2月の定例記者会見を始めさせていただきます。本日は令和6年度の予算の件でございます。財政の方から組織的な縦割の予算表を出させていただいているんですけども、本日は主要事業ということで横ぐしをさした形で、和歌山市の予算に関する令和6年度の主要な事業の説明をさせていただきます。お手元の資料と前の画面とで説明させていただきます。

 平成27年から和歌山市まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づいて、東京一極集中の是正、人口減少さらに少子化等の対策、そうしたことをやってきました。第1期が令和元年まで、第2期が令和2年から始まっています。第2期が今4年目になっているんですけども、次の第3期がちょっと早まって6年度から第3期へ入っていくことになります。今までのまず総括っていうことで1期2期のまち・ひと・しごと創生総合戦略の総括をしています。4つの分野でやっているんですけども、1つは安定した雇用を生み出す産業が元気なまち、そして住みたいと選ばれる魅力があふれるまち、そして子供たちがいきいきと育つまち、誰もが安心して住み続けられる持続可能なまち。この大きくは4つの重点で総合戦略を展開してまいりました。今まで1期2期で9年間になるんですけども、地方創生の総合戦略が27年から始まってコロナ禍までは割と順調にいったのかなと思っています。社会増に向けて転じることが令和元年にやっと子育て世代も増えてきて、転入増となりました。地価等も上昇し、いろんな面でコロナ禍前までは良かったんですけども、コロナ禍後はちょっとそのスピードに陰りと、マイナスの面も出てきています。そうしたいろんな経緯も踏まえて、今回和歌山市の特に問題となっているのはやっぱり人口減少と社会減です。転入転出で見ると、転出の方が多くなっているっていうのが大きな問題だと思っています。和歌山市は昭和49年からずっと転出増っていう形で、県庁所在都市で県都でありながら住みたいと選ばれるまちになっていなかったのが半世紀に渡って続いてきて、やっと社会増になったと思ったら、またすぐに社会減になってしまっています。今までの取り組みでは、平成25年に全国の消滅可能性都市だとか、地方創生の動きが出だした時に推計したのがあるんですけども、その推計よりは若干上振れしています。2万5000人ほど推計は上振れしているんですけども、かといって今のところ止まることもない状態で、もうここのまま行けば和歌山市も30万を下回ってしまうっていうこともあり、人口減少よりもさらに問題が人口ピラミッド。生産年齢人口と非生産年齢人口で見ると生産年齢人口が非常に少なくなって、特に福祉であるとか社会保障、また地域の活力。これは防災力にもつながってくると思いますけども、そうしたところを今後新たな戦略で改善していかなきゃいけないと思っています。そんな中で令和6年度の予算は特に今までのやってきた誰もが安心して暮らせる優しいまち、子供たちがいきいきと育つまち、ふるさとで学び働けるまち、県都として活力にあふれたまち。この4つの柱でやってきたんですけど、特にもう今DX、GXと新たな産業とか新たな世の中の流れが生じています。それと合わせて今活力のあるうちに将来に向けて、持続できる和歌山に向けて地方創生を取り組んでいかなくてはいけないということで、今回の予算は地方創生による人口の社会増に向けたラストスパートをかける予算とさせていただきました。今しかもうないんじゃないかという思いで、今年度6年度予算を作成させていただいています。

 その前提の上で順を追って4つの取り組みについて説明させていただきます。まず最初の誰もが安心して暮らせる優しいまち。その大きな4つの柱のうち特に今年は能登半島地震で多くの被害が出ました。本当に亡くなられた方には心からお悔み申し上げますと共に、今和歌山市も全力で支援させていただいていますけども、早期の復旧に取り組みたい。そうした中で南海トラフ地震等、和歌山市にとっても本当に他人言じゃない状態です。そんな中で能登の状況だとかこれまでの地震の状況を踏まえて、さらに防災、特に地震に対する備えというところをしっかりやっていきたいと思っています。住宅の耐震化については今までもやってきたんですけども、例えば補助金なんかも増やしています。116.6万円まで出しますし、市独自のリフォーム補助でも10万円出ます。そうしたことと合わせて耐震ベッドや、耐震シェルター。要は生存空間を確保するというところをこれからそうした二本立てでしっかりやっていければと思います。昭和56年以前の木造住宅というのは非常に今回倒壊が多かった。特に56年以前が多かったのと、阪神大震災以降平成12年に耐震の基準も変わっているわけなんですけども、平成12年以前もあったんですけども、やっぱり1番倒壊が多かったのが昭和56年以前になっています。そうした木造住宅を全て洗い出して、今回生存空間を確保するっていうところをもう最大の焦点においてなんとか100%を目指していきたいと思っています。それと合わせて避難所。能登でもそうだったんですけど小学校中学校っていうのは必ず避難所になります。そうした中で和歌山市の小学校中学校で一部壁等が剥がれ落ちる恐れもあって、そうしたところの避難所である外壁等の改修を全部行ってしまう予算を2月補正でつけています。6年度に執行していく予定になっています。それと地震時鉄筋校舎へ入る時に鍵がかかってしまっていて入れなかったっていうことも能登でありました。そうした中で和歌山市は震度5弱以上で自動的に鍵のボックスが開くようになっているんですけど、まだまだ周知されてない状態にあるので、そこをしっかり周知していきたい。学校でまず最初に駆けつけた人がその感知式の鍵ボックスを見つけて、開けてもらって逃げていただく。そういった感知式のボックス、あるいは断水も非常に問題になっていますけど特に生活用水も必要になっています。そうした中でプールとか池とか川の水をろ過できる車を購入しまして、ろ過装置車っていうことで必要な箇所へ行けるように移動式になっていますので、そうしたろ過装置車を購入していく。あるいは道路啓開これも非常に大事だと思っています。能登半島地震では生活道路のところが通れなくて、救助できなかったというとこもありますので、そうしたところの道路啓開についても強化していきたいと思っています。昨年は線状降水帯等ありました。台風等集中豪雨への備えでございます。内水対策外水対策を強化していこうと思っています。それと地震とか洪水もそうなんですけども、いろんな災害に対する備え、事前の準備っていうところをしっかりやりたい。そして特に情報伝達等をやっていきたいっていうことで、まず防災ラジオの貸与を今までスマホを持っている方には貸与できなかったんですけど、今回65歳以上のみの家庭に対しては全て貸与できますっていうことで貸与条件を緩和しました。また情報伝達っていうことで水害時なんかもどの道が通れないとか、避難所が空いている空いていない、そういった情報が非常に大事ですので、そうした情報を充実させています。受援計画も今後どう、いつ、ボランティアを受け付けるか、あるいは救援物資をどこで受けるか、そういったとこの受援計画というのも強化していきたいと思っています。それと水道等のライフラインでございます。今現在紀の川を横断するトンネルで送水管の複線化に向けて、推進しているところでございます。それを早期に完成させるとともに、この六十谷浄水場の工業用水道の更新と合わせて、早期に北部浄水場の建設の着手に向けて進めたいと思っています。それと特に水道の配水管等の老朽化対策が和歌山市も非常に遅れていますので、老朽化対策っていうことで今回18%ほど増加させて、促進加速化していくことにしました。それと災害に備えて高台をこれからもっと活用していこうという中の一環で、特に北部丘陵部には高台平地がたくさんあります。つつじが丘また西校舎付近であるとか西庄ふれあいの郷、それと梅原のところ、元のノーリツ鋼機があった辺りですけども、そうしたとこには広場もあります。そうした高台のエリアをいざとなった時には仮設住宅の用地に確保するという形で、市の方で土地を確保していって、それをさらに道路で整備しとこうということでそうした高台エリアの整備を進めることになっています。合わせて緊急避難路の整備であるとか生活関連道路、狭あいなところをしっかりと整備してまいります。

 これは健康づくり安全安心の中でも特にこれからの高齢化社会の中で人生100年時代に向けた健康づくりで、今回は高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施を行います。後期高齢保険っていうのは、後期高齢団塊世代の方が2025年にほとんど入られるということで、保険の維持自体も大変な状況になっています。それで今までやっていなかったんですけど、介護予防と保健事業を一緒に合わせたような一体的実施をしていきたいと思っています。また短期集中型の通所サービスっていうことで、3か月集中的にリハビリをすることによって、早期に復活していただこうということでそうした短期集中型通所サービスも取り組みます。高齢者・障害者の方がやっぱり外出しやすい環境を作るということが、健康づくりにも社会参加にも非常に役に立ってきます。そうした高齢者の方が外出しやすい環境、それとひとり住まいひとり暮らしの方が安心して暮らせる環境、また障害のある方が安心して暮らせる社会ということで、1つは和歌山電鐵貴志川線を70歳以上の方が1回100円で、300円であっても100円で使える回数券っていうのを年間4冊、40枚出させていただこうということで和歌山電鐵さんと話がつきました。紀の川市さんとも合わせて一緒に3者でやっていこうということで和歌山市、紀の川市、和歌山電鐵貴志川線が協力して70お出かけ回数券っていうのを導入します。是非100円で1番距離の長い区間も乗れますので、ご利用いただければと思います。それとひとり暮らしの高齢者の見守りシステム。今までボタンを押していただいたら駆けつけるっていうのをやっていたんですけども、センサーを設置して、動きがない時にも、ボタンを押してもらわなくても、警備員が駆けつけるシステムを導入してまいります。

 脱炭素社会に向けて、和歌山市は2030年に向けて46%を超えるカーボンハーフの取組っていうのを現在行っています。そうした中で、市民、地域全体でさらに脱炭素社会に向けて進めていきたいと思っています。太陽光発電設備の導入に対しては補助をさせていただくし、公共施設を活用していただくPPA制度についても新たに導入してまいります。EV自動車の促進のための15万円上乗せ補助であるとか、またEV充電設備の公共施設での利用を可能とする。それと浄化槽汚泥等については農業用の肥料として活用していただく政策を進めてまいります。スマートシティの推進でございます。今国の方でもデジタル田園都市国家構想を推進されていますけども、和歌山市の方でもスマートシティっていう形でまちのスマート化、DX、あるいは行政のDX、また事業者がDXしていただく。そうした支援と取組を積極的に行っていきたいと思っています。特にデジタル人材の育成であるとか行政のDXでは手続きをもう役所に来てもらわなくても全てできるようにやっていきたいと思っているんですけど、今現在6年度末までには63%の手続をオンライン化してまいります。

 2つ目のふるさとで学び働けるまち。これから特に人口の社会増、若い人に定着していただいて新たに流入してもらうためには就労の場、それも若い人が働きやすい就労の場というところが必要で、今和歌山市にはコスモパーク加太で、県の土地ですけどGoogle系のデータセンターが進出予定になっています。また関西電力の方もこれまでずっと塩漬けであった西防波堤沖埋立地の約95ヘクタールの土地を企業誘致として活用を図るということになりました。それ以外も和歌山市にはいくつかまとまった未利用地があります。特にインター付近にはまだまだ未利用の場所もありますので、そうしたところを活用して、特に今後の大きなリーディング産業となるようなGX産業等の誘致を本格的に行っていきたいと思っています。こうしたことによって、今までの和歌山市の産業構造が変わるぐらいの大きな変革をもたらせればと思います。これは既存の市内産業の人材確保、それと生産性向上を目指しています。まず人材確保の面ではやはり和歌山市の所得水準が低い、給与水準が低いというところもあって、そうした所得向上に向けての補助金の充実を図っていきたいと思っています。製造業・運送業に対しては250万円以上の設備投資、給与については1%以上の増加を表明していただければ設備取得価格の5%を補助しますというところをやって、しっかりと生産性向上と賃金上昇に結びつけられればと思います。それ以外もデジタル人材の育成や女性の活躍の推進、そうしたことを取り組んでまいります。そうした中でやっぱり発展の基盤となる道路網整備っていうのは欠かせません。特に和歌山市のように半島圏にあって、今後そして国土軸との近接っていうのは大事になってまいりますし、2024年の物流問題等に対しても重要になっています。その中でまずは和歌山環状北道路、京奈和と第二阪和を結びつけるこの道路を国へ今現在働きかけて、ようやく国の方も調査ということになってきました。その調査を促進していただいて早期事業化を働きかけていきたいと思っています。また都市計画道路についても残っている都市計画道路の検討、例えばJR和歌山駅の東側の途中で止まっている都市計画道路であるとか南北の都市計画道路でまだまだ事業化してなかったところの事業化の検討を着手します。それと強い農水産業づくりです。農水産業は地域を守るもう最大の事業だと思っています。そんな中で農業を守って、水産業を守って、そして地域集落を守ることが大事だと考えています。そうした中で地域計画の策定、特に遊休農地の解消に向けて力を入れていきたいと思っています。

 観光についてはまず2024年は和歌浦となって、また和歌の聖地となってちょうど1300年にあたります。それを記念した行事を民間の方たちにも考えていただいていて、官民共同で和歌の聖地和歌の浦誕生1300年記念事業を実施していきたいと思っています。和歌の聖地としてのPRであるとかまた短歌っていうところを、さらに和歌山から発信していければと思いますし、聖武天皇と紀伊国の特別展、それと拠点となる玉津島神社の隣に和歌の浦魅力向上施設が今年の9月に完成します。こうしたところを拠点に和歌の浦の歴史文化観光を楽しんでいただければということで取り組んでいきたいと思っています。和歌山市には食もあるし自然も景観も綺麗、また様々な文化歴史もあります。そうしたところを観光、ツーリズムに生かしていきたいということで、いろんなものを通じて、ツーリズム化していきたいと思います。和歌祭とか和歌浦花火大会をさらにツーリズム化する。港まつり、スポーツもそうだし、日本遺産の葛城修験それと友ヶ島の野奈浦桟橋今老朽化で架け替えしているんですけども、これも年度内に完成してまいります。そうしたことを受けて、さらに和歌山市にあるいいものをしっかり観光に結びつけていきたいと思っています。四季の郷は今年の夏にグランピング施設が完成しますし、今年世界遺産の20周年があります。そうした中で熊野古道を活用していきたいと思います。大阪関西万博2025年に向けて、和歌山市ならではのイベントなんかも作っていきたいと思っていて、イルミネーションっていうのは去年から始まって非常に好評だと思っています。TGCなんかもそうなんですけども和歌山市にさらにこの時期に行けばこんなイベントがある、こんなコンテンツに出会えるというところをしっかり作っていって、関西の中でもこの時期だったら和歌山だなって言ってもらえるようなものにしていって、大阪関西万博の時には和歌山に来てもらえるような和歌山の発信っていうところをしっかりやっていきたいと思っています。

 合わせてシティプロモーション。移住とも関係するんですけども、シティプロモーションを首都圏でやりたいと思っています。品川駅のディスプレイのところに和歌山の動画をPRするとか、東京駅のところでPRしていく。そういったとこの東京圏でしっかりと和歌山の良さ、また1300年和歌の浦の聖地の宣伝PRをやっていきたいと思っています。そうしたその首都圏に向けてのプロモーション、あるいは移住フェアってことで和歌山の良さを知ってもらって移住してもらえるようなPRもしていきたいと思っています。在留外国人が去年過去最大になってきました。留学生自体はあまり戻ってないというか減ってしまったんですけど、在留外国人自体がかなり増えてきています。これから留学生も戻ってくるだろうし在留外国人がまだまだ増えていく。そんな中で外国人に住みやすい環境づくりをしっかりやっていくことが今後の和歌山の地方創生に向けてもプラスになるんじゃないかということで、外国人に向けた支援っていうのをしっかりやっていきたいと思っています。留学生向けあるいは、語学の支援、それと夜間中学をもうすでに発表させていただいたんですけども、令和7年4月に開校できるように和歌山市立和歌山高等学校に開設していきたいと思っています。そこはJRの六十谷駅からも近いし割と通うのにも便利な場所でもあるので、それと高校には夜間の定時制が入っています。そうしたこともあって、和歌山市立高等学校のとこに夜間中学を設置して、外国人の方あるいは学び直し等やられる方、そうした方のための夜間中学を設置していきたいと思います。

 大きな3点目の子供たちがいきいきと育つまちに入ります。まず子育てにかかる経済的支援。これは非常に財源のいる話なんですけども、これまでも高校生までのこども医療費の所得制限なしの無償化を昨年8月から実施しています。まずこれの継続、それと小学校給食費の無償化。これもすでに発表させていただきましたけども国県には支援を要請しつつも、和歌山市立小学校給食費の無償化をもう恒久化していきたいと思っています。物価高騰とかそれに関係なく、恒久化していくのを和歌山市としても決めました。それと産前産後期間の保険料の減額であるとか、経済的な支援の強化に努めてまいります。妊産婦・子育て世帯・子供って今まで縦割でした。どっちかというと、乳幼児の部分は母子保健っていう形で、保健所が中心となって対応する。幼児から小学校、中学校、高校の18歳までは児童っていうことで児童福祉機関で対応していました。この4月からこれを一体化させて、こども家庭センターを設置して、母子保健の部分と児童福祉の部分っていうのを両方切れ目なく見られるようなセンターを今のこども総合支援センターを改めて、こども家庭センターとして設置してまいります。そうした中で切れ目のない支援というのを妊娠から出産、子育て、様々な一貫した取り組みを行っていきたいと思っています。それと仕事と子育ての両立に向けて、今まで若竹学級、学童保育の待機児童がかなり出ていたんですけども、特別教室をタイムシェアということで、一時利用することによって、この4月からの学童保育の若竹学級の待機児童を0にしたいと思っています。そのための教室の整備であるとか、そうしたことを通じて、6年度から学童保育待機児童を0にしてまいります。それと合わせて、保育環境の整備ということでこれは今までも継続でずっとやってきました。保育の待機児童を0にしていこうっていうことでやってきました。収容施設としては十分収容上はできることになっているんですけども、やっぱり保育士さんがなかなか足りないということで、そこの確保に向けて、これからさらに保育士さんの確保というところをやっていきたいと思っています。

 こどもの発育過程の中で様々な発達障害もありますし、不登校もありますし、そうした対応をこれまでもやってきました。6年度から特に特別支援員を増やし、サポートを充実させていきたいと思っています。医療的ケア児についてはもう継続的にやっているんですけども、非常に効果があるというか、医療的ケア児に対応する看護師さん等が必要だということで、看護師さん等を医療的ケアが必要な児童生徒がいる学校に派遣できるようになっています。またヤングケアラーの支援については今年新たに6年度で調査を開始します。それと先ほどになりますけど、外国人のとこで述べさせていただいたように夜間中学の設置。学び直しであるとか、あるいは学べなかった方等、誰でも学べるような夜間中学を設置していきたいと思っていますし、子供たちのいろんな理由で学校に行きづらい方、不登校の方おられます。今まで子ども支援センターの方でふれあい教室等をやっていたんですけども、新たなこどもの居場所づくりというところも民間と協力して、取り組んでまいりたいと思っています。健やかな体を育む学校給食・食育の充実。中学校全員給食化については令和8年度に向けて事業者も決まりましたので、令和8年度からは完全に実施していけるように取り組んでまいります。合わせてその中学校給食費の無償化を8年度から実現させてまいります。それとオーガニック給食については学校を拡大していきたいと思っています。まだ一部の小規模校でしかやってなかったんですけども中規模校等へオーガニック給食を拡大してまいります。学校施設の改修については、壁面改修について先ほど申し上げたように避難とか地震っていう対応の中でも、全てやってしまうということでやります。また予防的な保全改修も行ってまいります。そうした中で学校施設の安全性の確保を行います。それと体育館の冷暖房については令和6年度で、さらに2校やりますので、18校のうち15校が令和6年度で完成することになります。残り3校がまだ中学の体育館が冷暖房できてない状況ですけども、それも急いで設置してまいります。教育ですけども加太は令和4年度から小規模特認校っていう形でエリアを超えて、入れる形にしたんですけども、さらにそれも評判が良かったっていうのもあって、6年度から幼小中一貫教育を実施していきたいと思っています。雑賀崎小学校も小規模校なんですけども、ここはまだ何も対応できてなかったんですけども幼小の一貫的な教育で取り組んでいって特色のある学校作りをやっていきたいと思っています。

 最後の4点目になります。県都として活力溢れるまちづくりということでまずいくつか和歌山市の中に核を考えています。まずJR和歌山駅エリアですけども、これはもうJR和歌山駅とその周辺を一体として捉えた再開発なり整備をしていきたいと思っています。まず友田町3丁目はJR和歌山駅からちょっとけやき大通り入ったとこなんですけども民間の方で昨年の12月に再開発の準備組合が設立されました。ちょうどJR和歌山駅の玄関の前ということで、けやき大通りにも面していますし、好立地にあります。ここについて今までにない面積になるんですけども再開発を準備組合に支援していきたいと思っています。それと合わせてJR和歌山駅本体については県とJRと、和歌山市3者で構想を検討しようということになりました。基本構想を策定していこうということで、JR和歌山駅全体を基本構想を策定していって、このけやき大通りも含めたエリア全体をこの1つの開発エリアとして考えて一体的な整備を進めていきたいと思っています。南海和歌山市駅周辺はグランドデザインです。南海和歌山市駅は市民図書館があり博物館もあるし、いろんな人また情報だとか文化が集まる場所になっています。そうした人、情報、文化のにぎわうまちとして、グランドデザインを策定して、今まで進んできた事業、特に市民会館の跡地については民間から民間投資で整備するということがほぼ決まっています。こうした民間による新たなまちづくり、それと市駅周辺、市駅の前なんかも今民間の方でもいろんな形で進んでいます。さらにはかわまちづくり、有吉佐和子記念館、図書館、博物館、紀の川の緑地等、今までの市駅になかったような魅力をグランドデザインとしてまとめ上げることによって、それぞれの整備をさらに有効に発揮していきたいと思っています。3つ目の核としては和歌山城周辺です。この周辺になるんですけども、まず和歌山城については御三家紀州徳川家の1つであった和歌山城なんですけども、それをできるだけ紀州徳川家の時代の文化財に戻したいっていうのがあって、扇の芝の整備が大分進んできました。まだちょっと建物が歯抜けの状態なんですけども、今急いで全体を整備しようということになっています。そうした扇の芝の推進。それとちょうどこの前になるんですけど御橋廊下から二の丸左に向かって、そこには石垣の上に白壁がありました。その白壁を復元していけば、さらに立体感を持った和歌山城になるんじゃないかなっていうのもあって、この白壁付近に北辺櫓っていうのが櫓が4つあるんですけどもそうした北辺櫓と白壁のところの再建っていうところ、まず遺構調査等まだ残っている部分と石垣の調査が残っているんですけども、そうしたところを早く済ませて整備にかかりたいと思っています。特に今年は「みどりの愛護」の全国大会が和歌山市であります。そうした大会では全国からも大勢の方に来ていただくし、和歌山市、和歌山城の良さをさらにPRできる機会じゃないかなと思います。夜であるとか冬場っていうのはどうしても閑散期になります。特に最近外出する方が非常に少なくなってきました。これはもうコロナ禍以前からの傾向なんですけども外出が少なくなることによって、消費にもつながってきていて、消費の低迷等がありました。今後、そうした特に今まで少なかった部分、夜であるとか、そうした冬場の経済的な活性化を図っていきたいと思っています。そのためにも光を大事にし、光で彩っていく。そうしたイルミネーションであるとか様々な飲食とタイアップした形で、ナイトタイムエコノミーの活性化を図っていきたいと思っています。また、スポーツであるとかレクリエーションの場をまず作っていこうっていうことでつつじが丘も随分整備が進んできています。特に子供たちが楽しめるような総合公園になってきます。もちろん大人の方のテニスであるとかソフトボール、そういったものと合わせて子供たちが楽しめるつつじが丘公園になっていきます。それと先ほどもちょっとあったんですけど、ノーリツ鋼機付近に民間の土地があるんですけども、ここを寄付いただいて梅原広場として活用する。災害時には防災の用地としても活用していきたいと思っています。それと公共交通機関の維持・充実です。昨日、自動運転バスの実証運行を始めたんですけど、まずは既存バス路線の維持を支援しなくてはいけないということです。去年の12月末だったんですけども和歌山バスさんが3路線について、令和6年9月末での廃止を発表されました。地域の皆さんからも何らかの形で減便してもいいから残してほしいという様々な声をいただいて、そうした声を受けて残そうと思います。まずは和歌山バスさんを直接支援させていただいて、抜本的な対策も考えながら10月以降も残せるような予算を組ませていただいています。あともう1つは、地域バスの運行支援で、これは今まで継続してやってまいりました。昨年川永に新たな商業施設ができたということもあって、そうした地域も加えて、地域バスを支援していきたいと思っています。次に、和歌山電鐵への支援です。和歌山電鐵も非常に厳しい状態ですけども、なんとか維持していかないといけないということで、引き続き支援していきたいと思っています。こうした既存交通を守っていくということとともに、攻めに転じていきたいと思っています。新たなモビリティや自動運転などが開発されてきて、バスだけではなくて、いろんな乗り物が自動運転になっていくと思うんですけども、それと合わせて様々なパーソナルモビリティもできてきました。20km以下の特定小型原動機付自転車であるとか、道路交通法も変わってきた。そんな中で先ほどの自動運転バスについてはできるだけ早期の本格運行を目指していきたいと思っています。けやき大通りっていうのは非常に自動運転がやりやすい道路じゃないかなと。車線もはっきりさせているし、速度的にもある程度のスピードが出せるし、そういう意味では本格運行には早く入れるんじゃないかなと思っています。あとはMaaSとLRTです。宇都宮市のLRTを見ても、非常にやっぱり活力が出てきた感じがしています。LRTはこれまでも検討はしたんですけども、令和6年度はさらに実現可能性があるかどうかというところ、道路幅員であるとか交通量、あるいはカーブの具合だとか車高だとかそういったところを具体的に実現可能性の調査をやっていきたいと思っています。

 以上が主要事業4項目の概要でございます。ここからちょっと財政の予算の関係ですけどもう多分財政からお聞きだと思うので、ここはもうさらっといきます。2年連続均衡予算赤字のない予算となりました。実は26年ぶりということで今までずっと当初予算は赤字を出さないと組めないっていう状態だったんですけども、非常にありがたいことに財政構造改革等もやってきて、2年連続26年ぶりに赤字のない予算を組めました。増減は2%の増、一般会計で2%の増、特会と公営企業会計と合わせて0.5%の増となっています。10年内では過去5番目の大きさの予算です。歳出の目的別で見たところ伸び率の1番大きいのが教育費です。次が総務費でシェアが非常に大きいのが民生費48.4%から48.5%ほぼ福祉関係の民生費が約5割を占めてきています。目的別で額で見ると民生費が15.2億円、教育費が12.9億円、総務費が8.4億円という形で額的にも民生費が非常に大きい状態になっています。これ性質別です。義務的経費が非常に割合としては大きい状態になっています。性質別で特に義務的経費で多くなっているのが扶助費の関係で障害福祉、保育等の扶助費が1番大きくて人件費が2番目、公債費は借換え等の問題があったので逆に減っています。投資的経費については6.1億円の増となっています。これは歳入の方です。自主財源、依存財源でいくと自主財源が減りました。去年に比べてちょっと減っています。減った理由は国による定額減税で地方税、市町村税の方を減らされました。その分は地方特例交付金で対応していただけるということで、実質的なマイナスはないんですけど自主財源としては減った状態になっています。

以上で予算の説明終わります。

記者の質問事項

(記者):

予算編成の全体像のところでお伺いしようかと思うんですけれども、今年度人口の社会増に向けたラストスパート予算ということで、あと何か一歩二歩あれば、社会増に転じるっていう思いがあるのかなと思うんですけれども、今現状何が足りない、あと何があれば社会増に向けて、和歌山市がもう少し伸びるのかなと思っていらっしゃいますでしょうか。

(市長):

和歌山市で社会減になるのがまず高校から大学へ上がるときです。このときが、以前は90%の人が県外の大学に行かれていたんですけど、今やっと80%ちょっとになってきたんですけど、それでも8割以上の方が、県外の大学へ行かれる。その時が一番転出の可能性が大きくて、次就職されるときです。そうした方が就職されるときに、もう県外へ行ったまま県外で就職されると。それと次に大きいのが、和歌山で就職されてもそこから出る20代の方が実はおられて、24、25歳から30歳ぐらいのところで、転出が多くなっています。それは就労の関係だと思っています。所得であるとか、職業選択がやっぱり地方として限定されているとか、いろんな課題があって、まずやっぱ大事なのは就労の場づくり。それも大都市に匹敵するような就労の場づくりっていうのが必要だと思います。それともう1つ働く場ができても住む場所が他府県にあり、通われるだけであれば、サービス産業が成り立たない。実は就労人口の一番多いのはサービス産業ですので、そのサービス産業というのはまさに夜間人口であるとか、人口に比例します。そのためにも、住んでもらえるようなまちにしていかなきゃいけない。それはまさにまちの魅力、住む魅力づくり、あるいは子育ての充実であるとか、そうしたところがその要素になってくると思っていて、就労と、それと住みたいって思ってもらえるような、選択してもらえるような、その2つの部分を今後やっていけないかなと思っています。単年度では多分できないんですけども、次の総合戦略が令和6年度から新たな総合戦略に入りますので、そこから4年間で何とか社会増に向けてやっていきたいと思っています。

(記者):

ありがとうございます。今ちょっとお話の中にあったかと思うんですけれども、そんな中で特に力点を置いた施策だったりとか、予算編成の中で重視した点を教えていただけますでしょうか。

(市長):

この資料にもあるんですけども、今回防災を1番目に持ってきまして、今まで4つの柱で防災関係、安全安心というのは最後の柱だったんですけど、防災というところは特に命を守るっていうところが大事なので、社会増の結果、防災力っていうのが強まるのでこの辺を持ってきたんですけども、直接の社会増に向けての大きな予算というのは大きな政策としては16ページです。新たな産業誘致するっていうことで、今まで和歌山市はどっちかというと重厚長大産業に頼ってきました。今後国の中でも、産業構造が変わっていく中で、重厚長大産業だけではなく、既存の産業は大事にしつつも、新たな産業へ向かっていきたいと思っています。これからGX産業への投資が官民合わせて150兆円とも言われていますので、こうした国の政策を受けて、和歌山市のポテンシャルを活かしたいと思っています。今まで使っていなかった土地っていうのが、実は幾つかあります。ここにも挙げさせていただいているんですけども、これ以外にも実はあるんですけども、使っていなかった未利用地をこれから本格的に活用して、新たな産業、リーディング産業となるようなGX産業等を誘致したいと思います。これはもう一番の政策になってきます。それとあわせて既存産業も大事だと思っていて、既存産業の足腰を充実させていくっていうところもしっかり取り組んでいきたい。そうした産業のところと観光です。観光はやっぱり大きな成長産業だし、今インバウンドも随分戻ってきました。成長産業である観光産業というところを和歌山市はまだ今まであんまり観光というところではやりきれてなかったところがあります。今はもう観光も大きな産業要素になってきているので、そうしたところをしっかりとらえて観光というところをやっていきたいと思っています。その産業面では主に2つです。県都として住みたいっていう魅力はやっぱり中心市街地であるとか、そうした和歌山市のシンボリックなまちの部分っていうのを大事にしていかなきゃいけないと思っていて、JR和歌山駅はやっぱり1つのエリアとして取り組みたいと思います。JR和歌山駅も南海和歌山市駅のグランドデザインも、今までなかった民間投資っていうのが入ってきています。結構大きなところ、海外も含めて、大きなファンドであるとか、そうした民間投資が入る可能性が高くなってきているので、それを活用して、和歌山駅であれば、エリアとして取り組みたいし、また南海和歌山市駅周辺であれば、これはもうグランドデザイン。今までの事業をうまく相乗効果を発揮させて、グランドデザインとして固めていきたい。また和歌山城から本町周辺にかけては、ビジネス街でもあるし商業街でもあります。その中心としての魅力、これはやっぱり和歌山城の魅力向上が一番だと思うんです。そして和歌山城からさらに波及させていければということで、そんな中で和歌山市の都市でもあるし自然も豊かな魅力を最大限に発揮していけるのではないかなと思います。もちろんマリーナシティはじめ紀三井寺、様々な地域との連携というのは大事で、そうしたことによって和歌山市に住みたいって選ばれるようなまちになっていくのではないかと思っています。交通も大事だしあらゆるものが大事なんですけども、特に言われたのは、そういったところだと思います。

(記者):

ありがとうございます。市長の胸のうちでは社会増というのはいつ実現したいっていう目標掲げられているのでしょうか。

(市長):

第3次の総合戦略は4年間の総合戦略を6年度から立てることになっています。難しいなと思うのは実は私の3期目の任期があと2年6か月になっています。できたら任期内には何とかプラスにはしたいなと思うんですけど、令和元年に1回なったんだけどコロナ禍で残念ながら続かなかった。今度はやっぱり社会増を続けられるようにしていかないといけないので、次の総合戦略内には、安定的に社会増になるように取り組みたいと思います。

(記者):

ありがとうございます。それから均衡財政の関係で少しお伺いしたいんですけれども、今回小学校の給食費無償化の経費で、かなり財政圧迫するかなと心配されたところの均衡財政ですけれども、査定の際に職員さんに指示を出されていたようなことがあれば教えていただけますでしょうか。

(市長):

まず財政均衡を図ろうというのはもう普通のことだと思っています。当初予算がマイナスになるっていうのはそもそもおかしくて、そんなことやっていたらどんどん貯金もなくなってしまうので、財政均衡を目指しました。そのためには当然ですけど歳出の構造改革っていうのは去年からやってきました。全体で800ほど事業があるんですけど1つ1つの事業のチェックをして、それぞれ急がないものについてはもうしばらく休止しようじゃないかとか、当然ですけど、今の時代に合わないものっていうのは休止したり、そうした構造改革っていうのは随分進めてきました。それと歳入増に向けても、それはそれぞれ職員も頑張っていただいたというのもあるんですけども、そうした中で構造改革がうまくいったんじゃないかなと思っています。

(記者):

ありがとうございます。少子高齢化が進む中でこれから社会保障の関係の費用っていうのが大きくなっていくのではないかなというふうに見込まれる中で、今回均衡財政で将来の負担っていうのを最小限にとどめられたことっていうのは、どのように評価されていますか。

(市長):

もう民生費が約5割近くになってきています。これはどんどんこれからシェアが増えてくるのだと思います。民生費を社会保障とか社会福祉の部分を維持していこうとすれば歳入を増やすしかないので、そこはもう産業の振興であるとか、そうした形で歳入をしっかり増やしていくことが大事で、構造改革だけでは限界があると思いますので、歳入増に向けて、産業振興と、また人口の社会増等、しっかりと取り組みたいと思います。

(記者):

LRTの導入を検討されているということですけども、具体的にどのような所でやろうとお考えでしょうか。宇都宮市は駅の方から工業団地の方にという感じでお作りになっているようなんですが。

(市長):

まずはJR和歌山駅と市駅の間を検討してみたいなと思っています。いきなり全体に伸ばしていくっていうのはやっぱり大変だし、宇都宮市の場合は地方の工業都市まで。ホンダなどの大きな工業団地があるので、導入できたんだろうと思うんですけど和歌山市の場合は、まずはこの中心部分でLRTを、一般の生活交通の利用、それと観光としても活用できないかということで、フィジビリティ、つまり実現可能性というところを、採算面と物理的な面と両面から検討したいと思っています。

(記者):

目標的にはどんな感じでしょうか。10年後とか20年後とか。

(市長):

目標年度を言われると辛いんですけど、一番の課題はやっぱり事業者が現れるかどうかだと思うんです。既存交通とうまく共存ができるか、或いは相乗効果を発揮できるかっていうところで、事業主体を決めるところが大変だと思います。宇都宮市の場合はイニシャルコストについては十分、市の財政でやれる範囲に収まっているようです。それは市長さんにも確認したんだけど、あとは運営の方で今後維持できるかどうかっていうところは、宇都宮市もまだ課題はあるんだと思います。そうしたところをしっかりとらえて、イニシャルコストだけではなく、運営面も検討していきたいと思います。

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