市長記者会見 令和5年12月27日
12月市長定例記者会見
【令和5年12月27日(水曜日)10時00分~】
市長発表事項
発表項目
有吉佐和子文学賞の創設について~今、あなたの感ずるままに~第1回「有吉佐和子文学賞」作品を募集します
おはようございます。今年最後の定例記者会見を始めさせていただきます。本日の発表項目3項目ございます。まず1点目でございます。有吉佐和子さんの記念館が塚本治雄基金によって建てられて来年で2年になります。また来年は有吉佐和子さん没後40年にあたります。そうした中で、この度有吉佐和子文学賞を創設することになりました。そして今日から作品の募集をしようということになり、来年の3月15日まで募集をさせていただきます。今回募集していただく対象者は中学生以上とさせていただいて、佐和子さんがしっかりと社会を深く見つめ、そして分析して考えて表現されたことにちなんで、中学生以上の方に字数としては400字詰めで2枚以上800字以上5枚まで2000字っていうことで、そんなに長くない文章で募集をしたいと思っています。これは全国的にも文学賞とかを調べても大体そのぐらいが1番いいのではないかということもあり、800字から2000字という範囲にさせていただきました。中学生以上ですので感じたことをそのまま書いていただいて、何でも結構ですのでエッセイでも随筆でも作文でも紀行文でも思ったこと、感じたこと、そして考えたことを表現していただければと思います。そんな中で有吉佐和子文学賞を来年の3月には受賞者を決定して5月ぐらいに表彰ということで考えております。
子供たちが自ら考え創る市政「明日の和歌山市を築くジュニア会議」を開催します
次2点目でございます。子供たちが自ら考え創る「明日の和歌山市を築くジュニア会議」ということで、和歌山市のジュニア会議は過去ずっとやっていました。今までのジュニア会議は子供たちが市政に対して、こうして欲しいという提案をいただこうっていう形でやっていたんですけど、今回から変えて、子供たちが提案すると同時に子供たちにも回答を考えてもらおうと。現実との差もあると思うので、その辺も勉強していただく中で、初めての試みなんですけども子供たちが市長になり、あるいは議員さんになり、自分が市長だったらこうするよっていう市政の運営を考えていただくというジュニア会議を来年開催したいと思っています。出席は議長そして私はじめ、両副市長、教育長をオブザーバーとして出席して、感想は述べさせていただくんですけども、子供たちがどういう希望を持って、どういう答えをするかっていうところは大変楽しみなことでもありますので、子供たちを中心にどうした市政ができるかというところをジュニア会議でやってみたいと思っています。開催は1月5日9時和歌山市議会の議場となっています。
-和歌山城周辺-令和6年 新春の本市主催イベントについて
次の3点目いきます。新春の恒例イベントを来年も開催させていただきます。まず始まるのは和歌山城で日の出を見ようということで、新春の初登閣を午前の6時から9時まで。登閣無料です。普段なら入場料がいるんですけども無料で、そして先着1000人の方にはかわらけを配布させていただくことになっています。合わせてその日は小天守で、来年は辰年っていうこともあり、和歌山では紀州藩の初代藩主、そして和歌山市の市歌にも南龍公っていうのが出てくるんですけども、南龍公にちなんだ「龍の如し」っていう展示をさせていただくことになっています。是非登閣していただければと思いますのでよろしくお願いします。
それと引き続いて新春つれもて歩こう走ろう会を開催させていただきます。毎年初登閣もすごい人気なんですけども、つれもて歩こう走ろう会もすごい人気で、来年は辰年ということで刻印したメダルを配布させていただきます。これも先着っていうことになっています。開会式が7時からで、7時15分がスタート。来年1年を健康的にスタートしていただきたいという思いもあり、こうした健康的なイベントを開催させていただきます。
それと日にちは変わるんですけど新春恒例のイベントとして1月7日日曜日に和歌山市の消防出初式を行います。今年は今までと変わっていて、和歌山城ホールで出初式はやるんですけども、和歌山城ホールの前のけやき大通りで徒歩行進と車両行進を実施します。今回和歌山城ホールで一般席を設けています。400席設けたんですけど、もうすでに満杯状態ということで、非常に多くの市民の方にも出初式の様子を和歌山城ホール内また外でもご覧いただけるのではないかと思っていますので、和歌山市の安全安心を守っていただいている各団体の姿を是非見ていただければと思います。
それと同じ1月7日午後なんですけども和歌山市はたちのつどいを行います。既にもう発表させていただいていますけどTGC東京ガールズコレクションとのコラボっていう形で和歌山市の魅力を存分に、和歌山市出身の方に伝えていきたい、そして和歌山市の魅力を再発見していただいて、人と人の繋がりあるいは地域との繋がりというところを高めていただいて、将来は和歌山市に帰ってきたいよって、出られた人もそう思ってもらえるようなはたちのつどいにしていきたいと思っています。今年ありがたいのは対象者が79名増えました。出生数より実は多くなっています。転入とかそういう方が社会増の関係で、二十歳の方が増えてきています。こうした中でしっかりと若い人が和歌山に期待を持っていただけるような和歌山にしていきたいと思っていますので、はたちのつどいを契機にさらに帰りたくなる和歌山っていうところをPRしていきたいと思っています。
発表項目は以上でございます。
よろしくお願いします。
記者の質問事項
(記者):
まず有吉佐和子文学賞の関係でお伺いします。テーマは自由ということですけれども、市長としては作者の方、応募される方のどんな思いが伝わる作品を期待したいですか。
(市長):
有吉佐和子さんの文学は、まずふるさとにちなんだ作品が非常に多いと思っています。そうした中でやっぱりふるさとをよく見つめられて、そしていろんな人間関係、社会の関係、或いは災害であったりを深く見つめられている。そういうしっかり見つめる目を持っている方、またそれを豊かな感情で表現できる作品。そうしたところを期待したいと思っています。ふるさとだけではなく、先見の明を持たれて複合汚染であるとか、様々な将来の社会を考えて作品も作られています。そうした先見性だとか、将来のことまで考えられるような作品もあればと思っていまして、ただ中学生以上ということなので本当に思ったまま書いていただいて、それが有吉佐和子文学賞にふさわしいものであればいいなと思っていますので、特に限定するつもりはないです。
(記者):
ありがとうございます。今SNSとかを使って自分で発信するっていうことは幾らでもできる時代ではありますけれども、文章にして作品にして、相手に伝えることの重要性について市長はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
(市長):
まず中学生以上としたのは学習指導要領にも、日常生活の中から課題を決め、材料を集めながら自分の考えをまとめることであるとか、集めた材料を分類して整理するだとか、伝えたいこと、自分の考えを表現するということで、中学一年生の学習指導要領にも書かれています。そうしたこともあり、ぜひ文章にして、一つの作品にして自分の考えを伝えていただけるっていうことが、中学生、高校生、そうした子供たちにとっても、非常に必要なことで、これからいろんな作品を読んでいただいて、自分の考えをどう表現するかっていうところを、しっかり身につけていただければと思っています。
(記者):
ありがとうございます。それから、今回初めて第1回の取り組みということで、これからこの文学賞をどのような賞に育てていきたいか、意気込みを聞かせていただければと思います。
(市長):
中学生以上ということなので和歌山市民に限らず、全国から募集したいと思っています。そして全国の方にまず有吉佐和子さんのことを知っていただきたいし、また和歌山のことも知っていただければと思っていて、この文学賞の賞が全国的に広がり、多くの方たちに、有吉佐和子文学、そして和歌山を知っていただければと思います。
(記者):
ジュニア会議の関係をお伺いできればと思います。若者の政治離れが進んでいる一方で、成人年齢が18歳に引き下げられたり主権者教育の重要性というものが高まっているかと思います。子供に対してこのような社会の仕組みを知る取り組みっていうものの重要性について、どのように考えてらっしゃるか教えてください。
(市長):
学校教育の場と社会に出てからの関係性は、非常に高くなっていると思っています。仕事にしても今まで終身雇用で、一つの職業に就いたらずっとっていうところがあったんですけれども、今は割と若い人は、いろんな職業選択を自由にされている。それは自分の能力にも自信があったりして、いろんな職業とも絡んで社会性っていうところが、教育の場においてもついてきているのではないかと思っていて、今回ジュニア会議を衣替えしたのは、今まで子供さんがこうあったらいいね、まちがこうあったらいいねっていう希望は伝えていただいたんですけど、じゃあ自分だったらどうするかっていうところをしっかり考えていただきたい。そのためにはやっぱり市政のことも知っていただいて、そしてどうしたら現実とのギャップを埋められるかというところも一緒に考えてもらえる。そうしたすでに社会を先取りしたっていうところを、子供たちに、学んでいただければという思いで今回ジュニア会議を設定しました。
(記者):
ありがとうございます。初の試みっていう部分も含めてこれからこのジュニア会議というものが、市にとってどんなものになったらいいとお考えでしょうか。
(市長):
これはジュニア会議の場だけではなく、子供たちの考え方っていうところはこれからさらに市政の中に活かしていかなくてはいけないと思っていて、今こどもまんなか社会っていうのは、政府も言われています。もちろん子育てを支援するところも大事だし、子供たちが中心となって、いきいきと育つ環境、しっかり学べる環境を作っていくことが大事で、そうした中で子供たちを中心にした行政のあり方っていうところの考え方にも役に立つんじゃないかなと思っていて、今後子育てへの支援、子供たちが特に中心となって、生き抜けるような教育にもしていきたいし、社会の中にも世界のシステムの中にもそれを生かしていきたいと思っています。
(記者):
有吉佐和子文学賞のことで、先ほどお話いただいたこととちょっと重複する部分出るかもしれませんけど、改めて小説ではなくてエッセイの募集にしたというところの意図というか、狙いを教えていただけますか。
(市長):
小説であればかなり時間もかけなくてはいけないし、やっぱり子供たちにも書いていただきたいっていう中では、ちょっと限界があるのかなと思っています。その点エッセイだけではなくて随筆であるとか、旅行に行った感想であるとか、作文であるとかそういった自由度を高めることにより、参加していただける子供たちも多くなるのではないかと思い、こういうエッセイっていう形にさせていただきました。
(記者):
あと選考のところで、今のところ館長の恩田さんの名前だけ挙がっていますけど、この辺は、例えば佐和子さんの娘さんの玉青さんであるとか、そういうご依頼されたりとかそういうお考えはあるんでしょうか。
(市長):
選考っていう形に今回はしておらず、専門家の方に意見聴取させていただこうということになっています。まず市の教育委員会の協力もいただいて、ある程度選考させていただいて、その選考された中で審査というか意見を言っていただける専門家、研究科、或いは文学に非常に詳しい方の意見を聞いて、それで選考したいと思っています。
発表項目以外について
(記者):
ちょっと今年1年を振り返ってという点でお伺いできればと思うんですけれども、市長今年の1月の会見の時に、抱負の漢字1字ということで、転換の「転」を挙げられていらっしゃいまして、意味としてはコロナ禍からの転換ということだったと思うんですけれども、転という字は転落っていう悪い意味で使われたりとか、好転ということで逆にいい意味でも使われます。今年1年振り返ってどのような1年だったかいただけますでしょうか。
(市長):
まさに今年は大きく変わった年だと思っています。その一番の理由は今おっしゃられたように、コロナが2類から5類に変わって、行動制約がとれた。それによって社会がかなり動き出した感じがしています。いろんなとこで社会もそうだし、経済も動き出した感じがしているんですけども、ただ一方で、長引く戦争等の影響があって、物価高であるとか資材が入らない。そうした逆の方向へ厳しくなった年でもあったと思っていて、そういう意味では大きく社会がまさに変わる最初の年になったと思っています。その意味の「転」ということで、その気持ちは、今も一緒で、この1年経ってみると、やっぱり大きく変わっているし、これがまさに来年に向けて、来年っていうのは、特にコロナ禍からのポストコロナに向けての大きな出口になるのではないかなと思っています。
(記者):
ありがとうございます。また新年伺うことになるかと思いますけれども、来年に向けてということで、今後課題になってきそうな分野だったりとか、力を入れて取り組んでいくべき市政の課題だったり、そのあたりはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
(市長)
地方にとって今一番大きな問題というのは人口減少だと思っています。日本全体が人口減少なんですけど、東京一極集中が止まらない状況です。東京一極集中は大阪だとか、政令市から東京へ人口がどんどん逃げていっている。特に女性中心として逃げていく。そして近畿圏では大阪の一極集中というのが進んでいる。玉突きになっている感じがしています。今後地方はさらに人口減少によって疲弊するというところが考えられます。特に人口が減ることによって経済も縮小するし、福祉の予算等も非常に厳しくなってくる。もう一つ社会構造の面で、人口減少によって人口構造が変わっています。少子化がどんどん進むことによって、人口構造が変わってくる。これは社会の支え合いシステムっていうところが、人口構造の変化によって、大きく変わってきているところがやっぱり大きな課題で、それをやっていきたいと思っています。そのためには、まず若い人にやっぱり戻ってきてもらえる。和歌山では、やっぱ住みたいっていう方には和歌山で住めるような就労の場であったり、生活の場であったり、そうしたことをしっかりと用意していくことが大事で、さらにそれが若い人を呼び戻してくることにも繋がっていくので、まず産業の振興っていうところも大事だと思っています。産業の振興とあわせて子育てしやすい社会、或いは先ほども申し上げたんですけど、子供たちを中心にして、子供たちがたくましく、生きられる社会っていうところが大事だし、安全安心というところも、今年は線状降水帯等あって、やっぱり災害に対する危機意識っていうところもかなり多くの方も感じられたとこだと思っていますので、そうした安全安心な社会に向けても、やっていかなくてはいけないということでまさにこの大きな転換を経て、来年っていうのはそこの転換をどう具体化していくかというところの、大事な時期になるのではないかと思っています。
(記者):
過日、発表がありました西防波堤沖の利用の問題ですけれども、先日もお話になっていましたけど、どのように受けとめてらっしゃってどのように転換していって欲しい、市の姿勢も含めてお話いただけますか。
(市長)
西防波堤の埋め立て地は関西電力の発電所の予定地だけでも約95ヘクタールという非常に広大な面積があります。いつでも入れるような状態になっている。あの土地は平成16年からずっと何もしないまま休止状態になっていた。それはもう非常にもったいないということで毎年、社長さんとかが来てくれる時に要望していました。とにかく活用していただきたいということで言っていたんですけども、特別損失が1000億以上出るんだっていうことで、関西電力にとっても大変な決断になるということがあって、なかなか活用に向けて動き出してくれてなかったところが、ようやく今回いろんな事情があって、特別損失を出してでも活用に向けて動き出そうよっていう関西電力の決断には評価しています。その上で今後企業誘致に向けては、非常に広大な土地なので、まとまった企業に来てもらえる可能性もあるし、関西電力は様々な企業が集積する場所って言われているので、そうした場所にもなり得る。和歌山市のこれからの産業構造をさらに安定化させる意味でもいろんな産業が入っていただければいい。そうした中で特に今将来成長が見込めるし、国自体も非常に力を入れているのがGX産業です。非常に大きな国費の投入も予定されているということで、そうした未来の和歌山のリーディング産業になるようなGXグリーントランスフォーメーションなどの産業を誘致できればと思っていて、これがやっぱり将来の和歌山市を大きく産業面では支えてくれることになると思って非常に期待していますし、しっかりと取り組んでいきたいと思っています。
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