働くひと

 

ページ番号1018705  更新日 平成30年3月13日 印刷 

時代や流行に常に敏感であり、「違うこと」「新しいこと」に挑戦、皮革業界で働くひとの写真

タンナー(皮革職人)、冨田さん、仕事歴50年(平成29年度)

仕事内容

皮革を加工する機械(ドラム)の写真

加工された皮革の写真

皮革職人による作業風景の写真

うちは家族経営なので、皮革の製造加工から卸、広報まで何でもしています。

製造工程を簡単に述べると、革を国内の工場から仕入れ、選別してなめし、油脂を加えて革を柔らかくする。それを乾燥させてから適当な水分を与えて、紙やすりで表面をけずってから染色。再度乾燥させたり、適度な水分を与えたりしてから、染料を塗布し、アイロンをかける。これが一連の作業です。

行程の中でも、染色が一番難しい。革の種類や厚さ、気温などにより染色の条件がそのたび変わるため、現場での長年の経験がものをいう作業ですね。

この仕事を選んだ理由は何ですか。

兄が経営していた製革所を手伝うために、20歳のときにこの仕事に就きました。気付けば、半世紀もこの仕事を続けています。

仕事のやりがいについて

革で作られたベルトの写真

長い時間をかけて培ってきた技術を生かし、依頼された通りの革素材を提供させていただくことに、プロとしてのやりがいを感じます。

現在、国内の革製品は、海外のものが93%、国内のものが7%ぐらいのシェア。このマーケットの中で生き残るとなると、確かな技術と知識の提供はもちろん、時代や流行に常に敏感であり、違うこと、新しいことにチャレンジしていかないと生き残れないですね。弊社でも、和紙や布などさまざまな素材にコーティング加工した革を手掛けたり、デザインから考えたバッグやベルトなどのオリジナル商品を社内で作って展示会で販売したり、さまざまなことに挑戦しています。

今後目指していきたいこと

地元小学生が描いた絵を革にラミネート加工した写真

和歌山の革のクオリティーの高さを、若い世代にもっと知ってもらいたいですね。そのために、東京の服飾学校に無償で革を提供したり、国内のデザイナーさんからの工場見学の依頼を受けたりしています。彼らがクリエイトする色使いやデザイン性はとても斬新で、革の新しい可能性を感じさせ、こちらも非常に刺激を受けます。

また、地場産業の良さを肌で感じてもらえるように、地元の小学生を対象に工場見学を定期的に行っています。

タイトル

和歌山市のものづくり物語 その他の物語

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