市長記者会見 令和7年9月29日

 

ページ番号1066086  更新日 令和4年8月4日 印刷 

9月市長定例記者会見
【令和7年9月29日(月曜日)10時00分~】

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市長発表事項

発表項目

【令和8年度当初予算編成方針について】

おはようございます。定例記者会見を始めさせていただきます。本日の発表項目6項目ございます。まず令和8年度の予算編成方針について説明させていただきます。和歌山市の財政状況ですが、年代的には和歌山市の市債は、平成元年ぐらいから下水道事業や土地造成事業の関係もあり、約3500億円まで膨れ上がったんですけども、徐々に減らしながら、現在では約3000億円まで減らしています。長期的には市債を減らしていくことと、赤線は財政調整基金で、今は非常に積み上がってきており過去最高になっています。そうした中で、今後大きな事業としてごみ処理場の建設があります。多額の事業費がかかるということで、長期的な財政状況をしっかり見ながら、予算編成をしていこうということです。令和8年度は、まず地方創生の基本目標を重点的、継続的にやりましょうということと、もう1つは10年の第5次和歌山市長期総合計画が、令和8年度で最終年度になります。私も3期目の最終年度ということもありますので、しっかりとやっていきたいと思っています。成長戦略と財政の健全化の両立をしっかり目指して、長期的な財政の健全化も見ながら、しっかりやっていきたいと思っています。人口減少下であっても、成長と福祉の充実を実現する積極的な攻めの予算としていきたいと考えています。重点施策として3項目載せていますが、人口減少下では、どうしても縮みがちになるんですけども、その中でも成長はしっかりと増やしていき、個人の所得向上にも繋がるよう取り組みます。2つ目は、子育て支援、高齢者、障害者への福祉の充実をしっかりやっていきたいと思っています。3つ目は、新しい時代の潮流として、DXの推進、脱炭素、人材育成、公民のネットワークづくりといった点も、予算の中でしっかりと組んでいきたいということです。そうした中で令和8年度は、積極的な攻めの予算としていきたいと考えています。

【本市初のグリーンスローモビリティ実証運行を実施します】

自動運転の実証運行に関する取組みをこれまで2年続けてきたんですけれども、今年度は国の予算が付かなかったということもあるんですけれども、自動運転の技術がレベル4までまだまだ追いついておらず、特に車線変更や信号連携は、予算をかけていかなければ、なかなか自動運転に繋がらないということがあります。令和6年度に和歌山市で自動運転バスに乗っていただいた方のアンケートで、ぶらくり丁や市駅まで行くようなルートにしたらどうかという意見もございました。自動運転の状況は、全国的な技術の進展を注視しつつ、まず今年度はグリーンスローモビリティの実証運行をしていきたいと思います。20キロ未満で走行するので観光にも資するし、走行自体が非常に楽しくなるような実証にしたいと思っています。ルートについては、JR和歌山駅を出発して、ぶらくり丁、ドン・キホーテやフォルテワジマなどを通りながら、京橋親水公園も通って市駅まで行きます。帰りは、南海和歌山市駅から和歌山城を通ってJR和歌山駅まで戻るというルートで、今年度は試験的にやっていきたいと思っています。商業地の中も走るので新たなニーズも掘り起こして、社会実験に繋がればということで、今回グリーンスローモビリティの実証運行をすることになりました。日程は11月19日から12月7日までの19日間で、運行時間は10時から17時30分です。けやきライトパレードのイルミネーションも17時から点灯しますので、イルミネーションを見ながら楽しめるといったコースになっています。

【県内初】市堀川が都市・地域再生等利用区域に指定されました!】

市堀川の河川区域が、都市・地域再生等利用区域に県内初で県から指定されました。区域については、城北橋から堀詰橋までの河川区域の区間で、資料に記載しています。指定区域についてオープンカフェや船に乗るなどの営利活動等ができるようになりますので、市民活動と一体となったかわまちづくりをこれから進めることになります。にぎわいの創出にも繋がりますし、市内の活性化にも繋がってきます。このかわまちづくりをこれから積極的に進めて参ります。

【和歌山城公園動物園クマ園舎改修工事に向けたクラウドファンディングの実施について】

和歌山城公園動物園のベニーちゃんが亡くなって、現在空いているクマ園舎をもっと居心地のいい場所にしようということで、ふるさと納税型クラウドファンディングを実施させていただきます。期間は10月1日から12月26日までで、企業版のふるさと納税についてもお願いしていきたいと思っています。目標金額は1000万ですけども、目標額に達しない場合でも集まった寄附金を活用し、クマ園舎の改修工事をやっていきたいと思っています。今年度から設計に入り、8年度にクマ園舎を完成させて、新たな熊を迎え入れられればと考えています。

【和歌の聖地・ベイ オブ ポエムズ事業和歌サミット2025~和歌の文化を世界へ!~】

今年、和歌の聖地・ベイオブポエムズ事業を実施します。昨年の和歌の浦誕生千三百年記念大祭では、特に行幸歴史絵巻行列が大変人気で、非常に多くの人でにぎわいました。今年はそうしたところも踏まえて、さらに和歌の浦が和歌の聖地だというところを世界に向けて発信していきたいと思っています。今回もいろんな事業があるんですけども、万葉巡りをするということで万葉研究の第一人者である上野さんや和歌山で活躍している村瀬さんの説明を聞きながら万葉の場所を巡ります。もう1つは、和歌サミット2025のシンポジウムを行います。ピーター・マクミランさんは、有名な万葉集を英訳したりされている方なんですけども、非常に熱心でベイオブポエムズという名前も付けていただきました。世界へ発信していこうよと非常に乗り気になっていただいて、面白いシンポジウムになるんじゃないかなと思っています。ピーター・マクミランさん、上野さん、村瀬さん、巽さんに講演、トークセッションを行っていただきます。巽さんは、地質学を研究されており、紀伊半島も地質や食文化、そうした精神文化が地質とも関係あるという形で、非常に面白い観点からやっていただけるということで大変期待しています。昨年は地元の方が実行委員会という形で組んでいただいていたんですけれども、今年度からは協議会という形でやっていくことになりました。協議会の主催事業として、聖武天皇や万葉歌人が滞在されたという奠供山を中心にしてセレモニーを行います。また和歌の浦会議2025ということで地元住民、研究者と行政が、一体となって和歌を中心としたいろんな地域づくりを話し合います。それと和歌のまちバル~美食で繋がるまち~など様々な事業を予定しています。10月12日に開催予定になっていますので、ぜひご取材いただければと思います。

【宿泊客数増加に伴い和歌山城の登閣者数過去最高!】

大阪・関西万博の来場者が2200万人を突破したということで、黒字化も達成できたということなんですけど、和歌山市にも万博効果が大きく出ていて、月別の統計を取っているんですけど、4月から8月までの全体の宿泊客数は9.5%増、そのうち外国人が65%増です。特にインバウンドの方の宿泊客数が増えているので、やっぱり万博効果が影響したんじゃないかなと思っています。市内全体の観光客数はまだ掴めていないんですけども、4月から8月までの和歌山城の来場者数が過去最高になりました。コロナ前に比べて約4.5%増えており、和歌山市への訪問客が非常に増えてきたんじゃないかなと思っています。こうした万博効果をしっかりと次へつなげていければと考えています。

発表項目は以上でございます。よろしくお願いします。

記者の質問事項

(記者):

市堀川の件で、国土交通省のかわまちづくり計画の登録からずっとこれまでの流れがあるわけですけど、今回の都市・地域再生等利用区域に指定されることによって、新たに可能になることとか、それによる直接的な効果とか、そういうのはどういうことがあるんでしょうか。

(市長):

今までは短期的な占用はできていたんですけども、例えばオープンカフェを1年間継続するなど営利活動の幅が非常に増えました。治水上影響のないところは、通年で建物を張り出したりできることが、今までと大きく違う点だと思っています。きっぷ売り場であるとか、今までと比べて、治水上影響のないものについての営利活動の施設が設置しやすくなっています。

(記者):

グリーンスローモビリティの件で、コースを今回変えてみたことと、ちょっと路面電車みたいな形のものでやろうとしていらっしゃるんですけど、今回特に期待することとかコースを変えてどのようなところに力を入れたいなと思っていらっしゃいますか。

(市長):

自動運転バスに乗っていただいた方のアンケートを元にルートを決めているんですけれども、ぶらくり丁、フォルテワジマやドン・キホーテなどの行きたいところを通ることになります。また南海和歌山市駅とJR和歌山駅を結びますので、よりニーズに合った走行ルートなんじゃないかなと思っています。

(記者):

グリーンスローモビリティの運営会社と予算は大体お幾らぐらいかをお願いいたします。

(交通政策課):

事業者は和歌山バス株式会社を予定しており、予算は約440万円です。

(記者):

宿泊客数増加と和歌山城の登閣者数が過去最高に関して、万博の影響も背景にあるとのことですが、これを一過性に終わらせないために、どのような姿勢で取り組んでいかれるのかを教えてください。

(市長):

今回万博効果が非常にあったわけなんですけれども、万博期間中には和歌山市のいろんな魅力をPRさせていただきました。そうしたことが今後の誘客にも繋がってくるし、リピーターの獲得にも繋がっていくと思っています。また、これからさらに体験や食など様々な面のコンテンツを作っていきたいと思っています。コンテンツを作ることによって市の魅力がさらに増してきます。それと併せて発信の強化もしていきたいと思っています。特にSNSを活用した発信であるとか、海外に向けてもしっかりと発信していければと思っています。もう1つは、和歌山県全体で考えるということです。世界遺産の熊野古道があったり、高野山があったり、和歌山市はちょうどゲートウェイに当たります。県全体のPRと世界遺産のゲートウェイである和歌山市をしっかりとPRしていきたいと思っています。

(記者):

関連して、登閣者数の令和元年と今年の具体的な数字を教えてください。

(和歌山城整備企画課):

令和元年が103,812人、令和7年が108,529人ということで4月から8月の合計です。

(記者):

宿泊者数で、外国人で多いのはアジアの人ですか。どこの国かわかったら教えてください。

(観光課):

一番多いのは中国、2番目が台湾、3番目が香港になっております。

(記者):

クマ園舎の改築の件で、クマは今いろいろ世間で話題になっていますけど、クマを大事にして観光に売り物にしようという考えだと思うんですけども、ここでどんな園舎にしていきたいという夢があれば教えてください。

(市長):

最近は、動物に対しても福祉のことを考えましょうとなってきています。今の園舎にプールがあるんですけど、浅くてクマがなかなか楽しめなかったということがあって、もっと深くしたりとか、夏場は暑いので日よけを作ったり、上に上がりやすいように傾斜を緩くしたりといったところで、クマの福祉的なところも考えながら改造していきたいと思っています。

(記者):

予算編成方針の件で、来年度新たに予算を確保するために、市既存事業のシーリングとかはお考えなのかという点と、新規事業についての要求というのは、枠を設けなくて今は自由に聞きますよという状況なのか。あと1点、今年度予算の規模が過去最大になったと思うんですけども、来年度の予算の規模感は今の段階でどんなものなのか教えていただけますか。

(市長):

26年ぶりに3年連続で収支均衡型の当初予算になりました。これは今後も続けていきたいと思っています。収入と支出が当初予算で合う予算にしていきたいと思っています。そういう意味では、来年度のいろいろな税収等にもよるんですけども、事業費としては増えていくんじゃないかなと思っています。そこは確定しないとわからないところではありますが。シーリングについては、基本的に今申し上げたように全体的に収入と支出が合う予算にするんですけども、人件費や資材費が非常に高騰していますので、管理的経費だけはシーリングをかけて3%増の1.03にしていきたいと思っています。全体的には収支均衡型でいきたいと思っていますので、そんな積極的な予算にします。

発表項目以外の質問

(記者):

先週金曜日に2歳児の娘の保護責任者遺棄致死で逮捕された事件への支援の記録について、乳幼児健診や訪問ですとかそういった際の相談対応記録に問題はなかったのかとか対応はどのようになっていたのか、今後どのように検証していかれるのかを聞かせてください。

(市長):

まず和歌山市の保健所ですけれども、法定健診が1歳6か月児健診と3歳児健診になっています。和歌山市の場合はそれにプラスして4か月児健診と10か月児健診を行っています。3歳になるまでに合計4回やることになっています。まず4か月児健診については、令和5年9月に受診されています。このときは少し体重が低いかなというところはあったみたいなんですけれども、特に変わったところはありませんでした。令和6年1月の10か月児健診は未受診だったので、電話で受診勧奨をしています。令和6年3月には訪問しています。この時の体重は、ほぼ標準並みで、特に変わった様子もなかったということです。また令和6年11月に1歳6か月の法定健診が未受診だったので、令和6年12月3日に訪問しています。訪問時は専門の保健師が目視確認しており、この時も変わった様子はなかったということです。今後、保健所としては健診を受けられていない未受診の方のフォローをしっかりやっていきたいと思っています。

(記者):

関連して、まずこういう事件があったということの市長としての受け止めを一言お願いします。それと令和6年12月3日のときは、目視だったというところで、なぜ体重を測ったりしなかったんでしょうか。

(市長):

今回の事件は非常に痛ましい事件で、あってはならないことだと思っています。非常に残念な事件だったと思います。

(記者):

12月の訪問に関して、基本は1歳半健診をまず受けてもらうことを念頭に訪問させてもらったので、こどもさんに会えたということは1つの大きな出来事ではあるんですけれども、受診勧奨して健診に来てくださいということをご家族の方に告げた訪問であったというところで、体重測定はしておりません。

(記者):

市長としては今回の保健所の対応は適切だったとお考えでしょうか。

(市長):

適切だったと思っています。

(記者):

今、対応は適切だったと市長にお答えいただきまして、今回の件を受けて、例えば他の事案についても再度点検を行っていくだとか、何か対策といいますか新たな動きを講じるとか、本当に直近で起きた事件でありますけれども、現時点で話していただけるようなことがございましたら、お伺いしたいと思います。

(市長):

市の立場として強制的な権限はないので、あくまでも協力をいただいて健診をするというところがやっぱり限界です。その中でも毎年2000人程の新生児が産まれているんですけども、受診されない方は数十人おられるので、そうした方のフォローをしっかりやっていきたいと思っています。

(記者):

受診されていない方のフォローをされるとのことですが、何か新しく取り組みを始められたりとかそういうのはあるんでしょうか。

(市長):

できるだけ気を付けていくしかないと思っています。少しでも変わった様子があれば、いろんな方にお願いしたりして、地域全体で見ていくことも大事じゃないかと思っています。要保護児童対策地域協議会というのがあるんですけども、もし注意していかなければいけなかったら地域の方も含めた協議会等で今後フォローしていければと思います。

(記者):

関連して、保健所からこども家庭センターに対して情報提供などはしていたんでしょうか。

(こども家庭センター):

先ほど保健所の方からも報告がありましたが、今回の件については、特に異常がないというところもありましたので、センターに情報提供はありませんでした。

(記者):

あと市から児童相談所に対して通告などはされていたんでしょうか。

(市長):

それはないです。こども家庭センターの方にも情報がいっていないので児童相談所にもいっていません。

(記者):

虐待は、行政がやるべきことをやっても見つからないケースがあると思うんですけれども、そのあたりの対応の難しさを市長として今回感じられることがありますでしょうか。

(市長):

市の立場から言うと強制的な権限を持っていないこともあって、限界はあるんですけども、まずはこどもさんに会えることがやっぱり大事だと思っています。今後、未受診の方に対しては、直接こどもさんと会えるようにしていって、会えない方については、さらに地域全体で対応していくか、個々のケースによっては児童相談所へ相談していくことになると思います。

 (記者):

三重県四日市市の地下駐車場の水没の件で、和歌山市内にも地下駐車場がございまして、急な大雨の危機感であったりとか、そういったところでどんな備えが必要かというところを、市として何かお考えをお持ちでしたら教えていただきたいと思います。

(市長):

地下駐車場は、本町、けやき、大新、城北とあるんですけども、過去に浸水した例が1例だけあります。平成21年の11月の豪雨の際に、時間雨量で最大122ミリという記録的な豪雨だったんですけども、その時にけやき駐車場の地下2階部分が浸水して被害が出ました。他の駐車場については、道路よりも高いところに入口があるので浸水の心配はなかったんですけど、けやき駐車場は、止水板を設けていたんですけど、止水板を超えて入ってきました。それ以降は、止水板や土のうを積んだりといった浸水対策をしっかりしているので、被害があった年以降は浸水の被害はない状況です。

(記者):

ということは、和歌山市でも起きかねないといった部分でも、今後、対策もしっかりされていくという意味でしょうか。

(市長):

四日市の件を受けて、再度点検をして、止水板がさらに必要であれば増やしていったり、また臨時の土のうを積むといった対策も強化していきたいと思っています。

(記者):

先ほどの保護責任者遺棄の虐待の件で、健診が2回も未受診というのはちょっとおかしいのかなって思う点もあったりとか、1歳半健診というのは母子保健法上では義務付けされているのに受けていないっていうこと自体も違法になるのではないかなと思っておりまして、体重も測らずにというのは、もう少し踏み込んだ対応が必要だったのではないかなという考えがあるんですけれどもその点はいかがでしょうか。

(市長):

さっきも申し上げたんですけど、未受診の方はやっぱりフォローしていかなきゃいけないので、そこは家庭にきちんと訪問をさせていただきます。ただ、強制的な権限はないので、協力いただける中での話になってきます。その中で本人にも会えていますので、問題なかったんじゃないかなと思っています。

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