市長記者会見 令和7年6月5日
6月市長定例記者会見
【令和7年6月5日(木曜日)13時00分~】
市長発表事項
発表項目
【6月定例市議会提出案件について】
(1)物価高騰対策を拡充します
6月の定例記者会見を始めさせていただきます。本日発表項目3項目ございます。まず、6月議会への提出案件で、主な予算概要を説明させていただきます。物価高騰対策としてプレミアム付商品券事業を実施予定です。国から追加の予算を1億2000万円いただきましたので、今まで1人あたり3口までと発表していましたが、4口までに増やしたいと思っています。今は物価が高騰しており、生活に非常に影響を与えているわけなんですけれども、このプレミアム付商品券をぜひ活用していただいて、少しでも物価高騰に対応できればと思っています。1回目の募集は6月30日から7月9日まで、購入期間は7月28日から8月6日まで、利用期間は7月28日から10月31日までとなっています。追加分を入れて約33万口を発行予定ですので、1人あたり4口買うとして約8万人の方に発行できることになります。まずは市内の方優先という形で進めさせていただければと思っています。
(2)下水道管路の特別重点調査を実施します
インフラの老朽化が非常に問題になっています。八潮市の下水管の陥没事故を受けて和歌山市でも特別重点調査を実施します。口径が2メートル以上の下水道管路について特別重点として15.5キロ、そのうち八潮市の状況に近いような箇所であるとか腐食しやすい箇所2.6キロを優先調査として8月8日まで実施します。口径が小さい部分についても腐食のしやすい箇所1.2キロを調査して参ります。調査の方法は、まず目視調査で、中に入れるところは入っていき、入れないところはドローンカメラによる調査を行い、少しでも早く腐食箇所等を見つけられればと思っています。
(3)インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入を検討します
全国的にも高度経済成長期に整備してきたインフラをどう維持していくのかが非常に問題になっています。そんな中で、最新技術を使ってインフラメンテナンスを行っていくことを検討していきたいと思っています。例えばSAR衛星やAI技術等を活用して、さらに包括的に管理していこうということで、最新技術で道路、河川、橋梁、公園など今まで別々に管理していたものを一括して、包括的な民間委託の導入を検討していきたいと思っています。早ければ令和9年度から実施していくことになります。
(4)北ぶらくり丁商店街を歩きたくなる道路空間に整備します
平成30年ぐらいから様々な検討がされてきました。アーケードが老朽化し維持していくことが非常に問題になってきていますし、空き店舗に店舗が入る際もアーケードの負担が非常に重荷になっており、商店街組合でもずっと検討されてきました。ワークショップを開いたり、イベントを開いたり、様々な検討を進めてきたんですけども、昨年アーケードを撤去していこうということに決まりました。商店街組合の方で決めているのは、アーケードを撤去し、コミュニティ道路として親しみやすい道路環境を作っていくということです。ベンチ等を置いて、楽しみながら歩ける、あるいはショッピングができるような、そんなまちに生まれ変わりたいということで、今年から詳細設計に入り、来年度以降にアーケードを撤去する工事に入っていきたいと思っています。
【城前広場にミストポールを設置しました】
城前広場にミストポールを設置しました。5月はそれほど暑くなかったんですけども、これから非常に暑くなってくるという中で、熱中症対策というのが必要になってきます。城前広場も非常に暑くなりますので、疲れた方や少し暑いなと思った方は、約10秒間ミストが出るようになっていますので、このミストポールで涼をとっていただければと思います。
【和歌山市民図書館5周年】
市民図書館が本日6月5日で開館して5周年になります。来館者数が旧館では年間17万人だったんですけど、今は80万人近くになっています。4.5倍の増加ということで、非常に多くの方に利用していただいています。図書を借りる場所、本を読む場所、あるいは今までなかったような居場所として活用していただいてます。貸出数も1.3倍、また貸出者数も1.4倍となっており、この図書館の場所の便利さや魅力で多くの人に利用されているんじゃないかなと思っています。5周年を記念するいろんなイベントが開催される予定になっています。ぜひ市民の皆様にも、この5周年を記念して利用していただければと思っています。
発表項目は以上でございます。よろしくお願いします。
記者の質問事項
(記者):
下水道調査の件で、今のところ市が把握している、ここが壊れてるよとか異常が見つかっている箇所はないでしょうか。
(市長):
以前に八潮市の事故のあとに点検をやりました。その中では特に大きな路面の変状やマンホールの老朽化など損傷的なところはまだ見られてません。
(記者):
ドローンによる調査とあるんですけれども、ドローンをどのように活用するのか教えていただければと思います。
(市長):
船のように浮かぶドローンでずっと内部を撮影していくことになります。内部の劣化状況がわかりますので、もし劣化や損傷があれば位置情報で把握できますので、修繕したり対応したりすることになります。
(記者):
国の特別重点調査はその調査でやりつつ、それには当たらないけれども市独自で選別した場所については市の予算で調査をするということですか。
(市長):
そのとおりです。国の指定は口径2メートル以上になっていますが、2メートル未満についても劣化の可能性がありそうなところを市の単独予算で調査していきたいと思っています。
(記者):
インフラメンテナンスの包括的民間委託の導入で、先ほど市長が早ければ9年度からとおっしゃっていたのは、早ければ再来年度からこの民間委託を始めるということでしょうか。
(市長):
早ければ包括的民間委託を令和9年度から始めたいと思っています。ただ今年度は、包括的民間委託がうまくいくのかというところを調査していくので、まだ9年度からできるとは限らなくて、いろんな問題や課題が出てくると思います。民間企業の得意分野はそれぞれ違いますので、それを包括的にうまく合致できるのか、複数年契約になってきますので、そうした条件が整うのかなどの課題はあります。早ければ9年度末、場合によっては10年度になり得ます。これからインフラの管理が大変になってきますので、こうした包括的な民間委託であるとか、群マネといったマネジメントを他市町村と合わせてやっていく手法が、これからどんどん必要になってきてますので、新たな管理手法を求めて検討していきたいと思っています。
(記者):
この資料を見ると包括的っていうところと民間委託っていうところの2つの新しい面があると思うんですけど、今市がやっている状態と比べて、この包括的に民間委託をするとどういうふうにメリットがあるのかお願いします。
(市長):
まず包括的というのは、例えば道路の性状調査を個別にやっているわけなんですけども、道路点検、橋梁点検、公園、トンネルの斜面の調査など、いろんなところが別々で委託してやってるわけなんですけど、それを一括して調査できることになりますので、まず1つは重複的な調査がなくなります。それとノウハウの共有化もできますし、様々なメリットがあるんじゃないかなと思っています。ただ一方で、業界でそれぞれの分野が違いますので、うまく発注できるかという調査もしなければいけないし、今まであまり複数年の契約をしたことがないので、契約が上手くいくかというところを今年度しっかり調査していきたいと思っています。
(記者):
和歌山市でインフラのメンテナンスにおいて、その課題を抱えている部分は特にあるんでしょうか。大きな川もあるので橋が特に重要だとか、山の斜面のところだとか、もう考えてるところがあればお願いします。
(市長):
例えば橋梁であると、数が多い状況の中で5年に1回は点検しているんですけども、そうした点検がますます増えてきている状況で、劣化速度も段々速くなってきています。そうした問題であるとか、今まで整備してきたインフラの更新期も近づいてきていますし、予防保全という形で、できるだけ早めに予防することによって寿命を延ばそうとやってるんですけども、なかなか追いついていない状態です。これは多分全国どこでも大きな問題になってきています。そうした中で、インフラメンテナンスのあり方が、今後、最重要になってくるんじゃないかなと思っています。
(記者):
物価高騰対策のプレミアム付商品券で、詳しいことは原課に尋ねますが、3口を4口にする件で、ある期間以降だと4口まとめて一括して申し込みができるということですか、それとも一旦区切ってからまた2回目の募集が始まるっていう感じでしょうか。
(市長):
1回目から4口で発行したいと思っています。当初予算では3口だったんですけど、今回の議会の中で予算の増額を認めていただければ、4口でスタートしたいと思っています。6月30日の申し込みから4口で進めていきます。
(記者):
市民図書館の件で、TSUTAYAに運営をやってもらうことについて、非常にいろいろ議論とかいろんな話があったと思うんですけれども。今5周年ということで冒頭おっしゃいましたけど、来館者数について場所はすごい大きい面があると思うんですけれども。どうしてこれだけ多くの皆さんがいらっしゃって、なおかつ貸し出しも増えたりしている。市長としてこの市民図書館の5年をどのように評価されているのか伺いたいです。
(市長):
この図書館の場所が駅に隣接しているということで、非常に便利な場所だったんじゃないかなと思っています。それとあわせて民間委託の中で、CCCさんが受託されていろんなノウハウを活用されました。例えば、分類でも生活の面から見てわかりやすい方法であったり、子ども向けのコーナーや静かに読む場所であるとか、それぞれの階に特徴を持たせたこともあると思います。あわせてコーヒーを飲みながら本が読めたり、学生や高齢者にも来やすい場所になったし、駅の中でショッピングもできるし、いろんな楽しみ方がこの図書館にできたんじゃないかなと思っています。子どもから高齢者まで多くの方が、それぞれの目的に応じて図書館を利用されているし、居場所としてもいい場所になっているんじゃないかなと思います。子どもたちの放課後の居場所にもなりますし、今まで図書館に行ったことがない方にもこの図書館を利用していただいているようなので、そうしたことが利用者の増加に繋がっているんじゃないかなと思っています。
(記者):
上の屋根を商店街が取って、北ぶらくり丁の道路詳細設計で、下の道路を市が新しく設計するということだと思うんですけど、屋根をとってそのままでも道としてはいけると思うんですが、予算を入れてここの道路を市としてどういうふうに変えるイメージなんでしょうか。
(市長):
資料に少しイメージを表しているんですけども、今はのっぺらぼうというか何もない状態です。社会実験のときにはベンチを置いたり、植栽を入れたりして、楽しく、沿道でくつろげるような場所にしました。それが非常に好評で、オープンカフェであるとか、様々な利用をしていただきました。それで最終的には屋根をとって、青空が見える形で歩行者空間にするんですけども、植栽を入れて見た感じ緑が広がっているとか、ベンチを置いてそこで休憩ができる、また飲食ができるといった場所で、楽しみながら憩えるような道路空間にしたいと思っています。今まであまりこうした取り組みができていないんですけども、今回、本格的な第1号のコミュニティ道路になると思っています。
(記者):
インフラメンテナンスの件で、これは包括民間委託を導入することによって、衛星だったりAI技術とかの最新技術も導入されやすくなるっていうメリットもあるんでしょうか。
(市長):
ある程度そうです。今までは個々にSAR衛星を活用したりで割高に感じていたところが、まとめてやることができますので、新たなSAR衛星であるとかAIという新たな技術を導入しやすくなるのは事実で、やっぱり包括的というところでメリットがあるんじゃないかなと思っています。
(記者):
関連して、これは他の自治体ですでにこういう方法をやられていて、お手本にするような形なのか、ちょっと位置付けを教えてください。
(市長):
すでに先行して包括的民間委託を本格的に導入しているところもあるんですけど、まだ全国的には少ない状態です。そんな中で、それぞれの管理手法で特性がありますので和歌山市なりにいろんな課題を調査していかなければいけないので、今年度調査をして、包括的民間委託のメリットが非常に大きいということであれば、できるだけ早期に導入していきたいと思っています。
(記者):
インフラメンテナンスに関連して、包括的になることによって普段かかっているメンテナンスの財政的にも圧縮できるというか、それを本格的な将来に向けてのインフラの再整備だったり、メンテナンスにも使っていけるというねらいもあるってことですか。
(市長):
まさにそのとおりです。予算面からも、個々にやるよりは絶対に無駄がなくなりますので、節約の対象にもなりますし、そうしたことも期待しています。
(記者):
市は委託をすることで、その受注者の方々から助言というか、提言とかを受けて市が判断するというような仕組みになるんですか。
(市長):
民間の方が、実際の点検のノウハウを持たれていると思うので、そういう提案を受けて進めていくことになります。
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