(10) 片男波公園 万葉の小路(万葉集巻7-1219)

 

ページ番号1067030  更新日 令和8年3月26日 印刷 

歌碑10

【歌碑の内容】

 若(わか)の浦に
 白波(しらなみ)立ちて
 沖(おき)つ風
 寒き暮(ゆふべ)は
 倭(やまと)し思ほゆ

 

【解説】

 この歌は万葉集の巻七に載る歌(一二一九番歌)です。神亀元年(724年)に、聖武天皇が紀伊国(きのくに)(和歌山県)玉津島を訪れた折りに詠まれた歌と推定されます。天皇を前にしての一連の公式行事を終え、官人(役人)たちはそれぞれの宿所に引き揚げました。作者は一人海辺に佇んで、暮れゆく若の浦の海を眺めています。立ち始めた沖吹く風と白波に肌寒さを感じながら、奈良の都、そしてそこに残してきた家族のことを想っています。旅愁を詠んだ歌です。「若の浦に白波が立ち、沖吹く風が肌寒く感じられるこの夕暮れには、奈良の都のことがしみじみと思われます」
 現代の車社会からすれば、奈良と和歌山は至近距離ですが、当時は奈良から和歌山まで三、四日もかかったのです。
 万葉集では「和歌の浦」を「若の浦」と書きました。
 なお、この歌の作者は「藤原卿」です。藤原不比等の子供(四兄弟)の内の、藤原房前(ふささき)か藤原麻呂(まろ)であろうと考えられます。

 歌碑の文字は神坂次郎氏の揮毫です。

 本ページは、近畿大学名誉教授村瀬憲夫氏にご協力いただき、作成しています。
 ※歌碑周辺に設置されている解説版と内容が異なる場合がございます。

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