交通救助対応(車両解体)訓練を実施しました(中消防署)

 

ページ番号1044957  更新日 令和4年8月8日 印刷 

要救助者を車両から救え!~交通救助対応(車両解体)訓練~(中消防署)

株式会社山本商店様に施設及び車両を提供していただき、訓練を実施しました。

 令和4年7月4日~7月7日の4日間、和歌山市築港3丁目12番地2 株式会社山本商店様に施設及び車両を提供していただき、交通救助対応(車両解体)訓練を実施しました。

写真:山本商店
●株式会社山本商店様●

「企画訓練1」横転車両に閉じ込められた要救助者を救出せよ!

 車両同士の接触事故で車両1台が横転し、横転車両に要救助者1名が閉じ込められているという想定内容。まず揺動防止(車両が動かないように固定)を行い、開口部の確認を行います。この訓練想定ではバックドアが開放できたため、バックドアからアプローチをします。

写真:山本商店
●バックドアから救出●

 隊員1名が進入し、要救助者に接触。車両内は狭い空間となっているため、座席を倒したり、障害になるものは外に掃けます。続いて隊員が進入していき、バックボード(要救助者の脊椎運動制限を実施し、状態の悪化を防ぐ固定器具)に収容後、車外に搬送し救出完了。

「企画訓練2」損傷が大きい車両から要救助者を救出せよ!

 車内に要救助者1名が閉じ込められているという想定内容。[企画訓練1]と同様に揺動防止を行い、開口部の確認を行います。この想定では車両前部と屋根がつぶれており、徒手ではドアの開放が困難なため、大型油圧開放器具を使用し、運転席側ドアの開放を行います。

写真:山本商店
●ドアの解放●

 上の写真は、大型油圧開放器具を使用し、ドアの開放を行っています。これはドアラッチ部分(ドアの取っ手側)を狙って効率良くドアの開放を行います。

 ※ドアの開放にも様々な方法があり、臨機応変に対応してヒンジ側(ドアのフロント側)からの開放や、ドアの2枚抜き(運転側ドアと後部座席側ドアの同時開放)を行ったりもします。

 ドアを開放し要救助者に接触を試みるも、座席と屋根に頭部が挟まっていたため、屋根の開放を行います。大型油圧開放器具及び切断器具を使用し、屋根を開放。

写真:山本商店
●屋根を開放し、要救助者と接触●

 フロントガラス、Aピラー(運転席及び助手席のフロントガラス付近にある窓柱)及びBピラー(前部座席と後部座席の間にある窓柱)を切断し、屋根を開放します。

 ※切断箇所が多く、どうしても少し時間を要してしまうので、最終手段として用いることが多いです。屋根を開放すると活動スペースが広がるので、開放してからはスムーズに活動を行うことができます。

 要救助者に接触後、車外へ搬送し救出完了。

写真:山本商店
●事故車両●

 従業員の方に事故車両を再現していただきました!再現度も高く、より現場をイメージすることができました。

その他に窓の破壊、ドアの開放要領、手技の確認等を実施しました。

写真:山本商店
●サイドウィンドウの破壊●

 このように、養生テープ又はガムテープをガラスに貼り付け、破壊していきます。

 ※テープを貼る理由はガラスの飛散防止です。テープに持ち手を作り、外に引き込めるよう工夫もしています。

写真:山本商店
●スライドドアでのドア開放●

 スライドドアタイプの車も提供していただき、ドアの開放を行いました。

 車の種類は多いですが、我々はどの車にも対応できるよう訓練しています。

最後に

 今回の交通救助対応(車両解体)訓練は、株式会社山本商店様のご厚意で、施設及び車両を提供して頂き大変有意義な訓練が実施できました。

 近年、多種多様な災害が増えていますが、どんな災害にも対応するため、中消防署職員が一丸となって今後も訓練を積み重ねていきます。

 株式会社山本商店の皆様、施設の貸出及び車両の提供等、ご協力ありがとうございました。

このページに関するお問い合わせ

消防局 中消防署
〒640-8157和歌山市八番丁12番地(消防局・中消防署合同庁舎2階)
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