交通救助対応(車両解体)訓練を実施しました(中消防署)

 

ページ番号1051153  更新日 令和5年9月7日 印刷 

交通事故発生。要救助者を救出せよ。交通救助対応(車両解体)訓練

株式会社山本商店様に訓練場所及び車両を御提供していただき、訓練を実施しました。

写真訓練1
株式会社山本商店様

 和歌山市中消防署では、株式会社山本商店様(和歌山市築港3丁目12番地2)の御協力のもと、訓練場所及び車両を御提供していただき、定期的に訓練を実施しています。

 本年度は令和5年7月19日から同年7月22日までの4日間にわたり、中消防署高度救助隊及び特殊消火隊並びに中消防署南分署警防小隊が交通救助対応(車両解体)訓練を実施しました。

訓練開始!!

写真訓練2
救助活動前の情報共有の様子

 各隊員集まれー。

 要救助者(救助が必要な人)を救出するため、救助活動を安全、確実、迅速に実施するには、隊同士、隊員同士の連携が重要です。そのため、救助活動前に情報共有を行います。

要救助者が車内に閉じ込められていることを確認。ドアを開放せよ!!

写真訓練3
助手席ドアの開放

 上記写真は、要救助者への接触経路及び要救助者の救出経路の設定を目的とした訓練です。事故を起こした車は、衝突した際の衝撃によって変形しており、ドアが開放できず、要救助者が車内に閉じ込められている可能性があります。このような場合、救助隊が保有する大型油圧器具を使用し、ドアの開放を実施します。開放後、車内で閉じ込められていた要救助者のもとへ救助隊員が向かい、更なる救出活動を実施します。

要救助者を救出せよ!!

写真訓練4
ハンドルの持ち上げ

 要救助者の状況を確認すると座席と車体部の間に身体の一部が挟まれていることもあります。上記写真は、座席とハンドルの間に挟まれている状況です。ドアの開放と同様で、救助隊が保有する大型油圧器具を使用し、ハンドルを持ち上げて、間隙を作成し要救助者を挟まれから開放し救出します。

破壊せずに救出せよ!!

写真訓練5
非破壊によるドア開放

 要救助者が車内に閉じ込められるのは交通事故等だけではありません。過去の事例を挙げると、鍵を車内に置いている状態で乗車していた子供が誤ってロックしてしまったという事例があります。このような場合、子供は泣いていることが多く、ロック解除を促しても上手くはいきません。そこで、ドア解錠ツールの出番です。このツールは吸盤でドアを引っ張り、紐を付けた解錠棒を隙間から入れて、ロックを解除するという仕組みになっています。

 

交通救助対応(車両解体)訓練を終えて

 本年度は中消防署高度救助隊及び特殊消火隊並びに南分署警防小隊が、交通救助対応(車両解体)訓練に参加しました。

 近年の車は、乗員を守る空間を保つためキャビンを強化していますが、逆に車体は自ら進んで変形することで衝突エネルギーを減退させようとします。その結果、衝突時の損傷形態が複雑になることが予想され、これに伴い、救助活動も複雑化することが予想されます。そうした背景も踏まえ、消防職員の更なる知識及び技術の向上は急務となっている中で、本年度も昨年度同様に株式会社山本商店様の御厚意で、訓練場所及び車両を御提供していただき、大変有意義な訓練を実施させていただきました。

 今後も多種多様化かつ複雑化する災害から市民の皆様の安心、安全な暮らしを守るため、私たちは日々業務に励み、更なる市民サービスの向上を目指します。

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消防局 中消防署
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電話:073-432-0119 ファクス:073-432-0981
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